スペインを「Aa1」に格下げ、見通し安定的-ムーディーズ(Update3)

米格付け会社ムーディーズ・イン ベスターズ・サービスは30日、スペインの信用格付けを「Aa1」に 1段階引き下げた。景気見通しの弱さと財政改善目標達成への疑問を 指摘した。

従来の格付けは最上級の「Aaa」。ムーディーズの発表資料によ ると、見通しは「ステーブル(安定的)」。格付け会社フィッチ・レー ティングスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)もそれぞれ、 今年5月と昨年1月にスペインの格付けを最上級から引き下げている。

一部には2段階引き下げの予想もあったことから債券市場には安 心感が広がった。JPモルガン・チェースの債券ストラテジスト、ジ アンルカ・サルフォード氏は「市場は最悪を想定していたので、発表 は安堵(あんど)をもたらした」と話した。

スペインのカンパ副財務相は電話インタビューで、格下げは「過 度に悲観的な」成長予想に基づいていると述べた。

発表資料によると、ムーディーズはスペインの「今後2、3年」 の成長率は年平均1%前後と予想している。同国政府の見通しは2011 年が1.3%、12年が2.5%、13年が2.7%。カンパ副財務相はこの日、 「長期的な潜在成長率は2%弱だ」と述べた。

予算案

政府がこの日議会に提出する予算案は30年で最も厳しい緊縮財 政策で、歳出を今年に比べ3%減らすことや年収12万ユーロ超の層へ の増税などが盛り込まれている。

ムーディーズは、スペインが財政赤字を今年、国内総生産(GD P)比で9.3%、来年は同6%に減らす目標の達成は可能だが、13年 に欧州連合(EU)の協定の定める3%にすることは「非常に難しい だろう」とみている。アナリストのカスリン・ムールブロナー氏が電 話インタビューで述べた。

スペインの10年国債とドイツ債との利回り格差はこの日、189ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と前日の196bpから縮小 した。6月17日はユーロ導入以来で最大の233bpだった。

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