アジアのプライベートバンク、人材引き抜き合戦で顧客の信用失う恐れ

富裕層向けに資産管理サービス を提供するプライベートバンク(PB)がアジアで優秀な人材の引き 抜き合戦を繰り広げていることで、顧客との関係がぎくしゃくしてい る。スイスの銀行UBSのウェルス・マネジメント部門副会長のカル ロ・グリジオーニ氏が語った。

グリジオーニ氏は29日にシンガポールでの会議で、「金融機関 として、ある意味で信用を失うことになる」とした上で、「最終的に 被害を被るのは顧客だ。実際、顧客と金融機関の関係を築くとの約束 について疑問の声が上がっている」と語った。

アジアの富裕層拡大を受け、英スタンダードチャータード銀行や モルガン・スタンレーなど各社はプライベートバンカーの採用を域内 で加速させており、人材不足と人員の自然減への懸念が高まっている。 JPモルガン・チェースの国際PB部門の最高経営責任者(CEO)、 ダグラス・ワース氏は同会議で、「顧客は『メリーゴーランド』的状 況に疲れたと言っている」と語った。

RBSクーツは昨年、シンガポールの人員の3分の1余りを競合 のBSI銀行に奪われている。アジアで約400人の陣容を擁するJP モルガンは今週、今年と来年にアジア地域で顧客アドバイザーを40% 増員する考えを明らかにしている。

UBSのグリジオーニ氏は、「こうした問題で倫理基準を改善す る必要がある」と語った。

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