アングロ銀の救済費用膨らむアイルランド-つけはゴーストタウン化進

アイルランドがアングロ・アイリ ッシュ銀行の救済費用を算定する中で、600カ所もの宅地がゴースト タウン化し、住宅は未完成のまま廃墟となっている。ユーロの創設メ ンバーだった同国が、欧州最大の銀行危機に襲われていることを端的 に示すものだ。

アイルランド中央銀行は30日、不動産開発業者向け最大の貸し手 だったアングロ・アイリッシュ銀行の救済費用を発表。政府はアング ロ銀を2009年に国有化し、すでに229億ユーロ(約2兆6000億円) を資本注入している。

ダブリンの建築家で、アイルランド国立大学ダブリン校で講師を 務めるアラン・ミー氏は、「市場は熱狂していたが、今はそのつけを支 払わされている」と語った。

アイルランドの空き家の住宅数は、2009年までの3年間で30%増 加 し34万5000戸となった。10年間続いた建設ブームが崩壊し、経済は 約15%縮小した。政府は住宅の一部をブルドーザーで破壊することを 計画しているが、住宅購入資金を提供した金融機関の積み重なる債務 にいまだ苦しんでおり、欧州全体の信用市場に動揺を与えている。

S&Pは8月24日、アイルランドの信用格付けを引き下げ、救済 費用が350億ユーロになる可能性があるとの見方を示した。これを受 け、アイルランド10年国債のドイツ債に対する利回り格差は今週に入 って、過去最大の449ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に 拡大した。

ロンドンの投資銀行マトリックス・コーポレート・キャピタルの 債券部門の共同責任者、ビル・ブレイン氏は、「アイルランドは引き続 き重要な注目材料だ」と述べ、「救済費用がかさむにつれ、アイルラン ドの信用は失墜するだろう」との見方を示した。

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