東京電力株8年ぶり安値、バークレイズは増資自体を疑問視

巨額増資報道で前日に急落した東 京電力の株価は連日で下落、8年弱ぶりの安値を付けた。増資の規模や 背景が明らかになったが、バークレイズ・キャピタル証券は新株発行に よる資金調達自体を疑問視しており、売り注文が続いている。

東電株は一時前日比で54円(2.6%)安の2051円まで下がった。 連日で年初来安値を更新、2002年12月以来の水準に値下がりした。午 前9時37分現在で47円(2.2%)安の2058円で取引が進んでいる。最 大6000億円の公募と報じられた29日には一時8.4%安と急落していた。 東電は29日の株式取引終了後に増資額は最大5550億円で、原子力や火 力発電所建設の資金を調達すると発表した。

バークレイズの圓尾雅則アナリストは「東電は今後10年の海外投 資を満たす十分なキャッシュフローがあり、今回の資金調達計画は意味 がないかもしれない」と指摘した。投資評価のオーバーウエイトは維持 した上で、目標株価を2560円(従来は2930円)に30日付で下げた。

同時に圓尾氏は「配当の60円が維持され、来年には増配の可能性 もあり、希薄化というネガティブ要因は限られて株価下落は限定的でな ないか」とも予想した。