期末のレポ金利が大幅上昇、日銀オペ期待の反動-ロンバートに接近

短期金融市場では、9月期末をま たぐ翌日物のレポ(現金担保付債券貸借)金利が大幅上昇した。日本銀 行の資金供給オペを過度に期待して資金手当てを残していた証券会社が 取引を積極化せざるを得なくなった。実質的な上限となる日銀補完貸付 (ロンバート型貸出)金利の0.3%に接近する場面もあった。

30日の東京レポレートによると、当日スタートの翌日物は前日比

11.1ベーシスポイント(bp)上昇の0.216%と、2009年1月15日以 来の水準まで上昇した。市場では0.2%台後半の取引も見られた。

期末のレポ取引(9月30日-10月1日)は27日午後から始まり、

0.13-0.14%で推移していた。資金の出し手が少なく、様子見する証 券会社もあった。29日午後の供給オペが実施された後、資金を取りき れなかった証券数社が0.15%前後から調達を強め、この日は0.18% 前後から資金を取り上がっていた。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「金利低下を待って資金手当 てを控えていたところがあったようだが、期末は運用が手控えられるう え、日銀の供給姿勢も予想より厳しかった」という。

期末は銀行が多めに資金を抱えて安全な資金繰りを進めるため、 調達側はある程度コスト上昇を受け入れざるを得ないとの見方がある。

国内証券のディーラーは、大方の金融機関が通常より高めの金利 でも早めに資金手当てを進めており、日銀の対応を期待して行動をとら なかった金融機関にも責任があると指摘する。

もっとも、今期末は日銀が大規模な為替介入資金を使って潤沢な 資金を供給するとの期待が高まっていた面もある。この日の当座預金残 高は2兆円増の20.2兆円と、3月末以来の高水準になったが、短期市 場では介入前から20兆円程度を見込んでおり、介入資金が加わること で残高はさらに積み上がるとの見方が出ていた。

レポ金利の変動大きい

この日の市場では、日銀がレポ金利の上昇を抑えるために即日の 供給オペを実施するとの期待もあったが、見送られた。無担保コール翌 日物は0.12-0.13%と通常の0.08-0.09%から上昇したが、日銀の 誘導目標0.1%前後の範囲内だった。

もっとも、潤沢な資金を背景に銀行勢による準備預金の積み上げ が通常以上に進んでいた上、日銀は市場での取引を尊重して機能不全を 防いでいるため、過度の供給オペは控えられるとの見方もあった。

日銀は今年7月、08年のリーマンショック以降続けていた国債買 い現先オペを停止し、レポ市場に直接的に働きかける金融調節を控えて いる。このため、金融緩和が強化される中でもレポ金利の変動は比較的 大きい状態が続いている。

期末明けのレポ低下とTB需要

日銀が午後の金融調節を見送ったことで、10月1日の当座預金は 19兆円前後に減少する見込み。東短リサーチの寺田氏は、「来週にも 追加金融緩和の可能性がある中で、現状の当座預金残高をできるだけ低 く抑え、今後の金融調節を進めやすくしておきたいとの思惑もあるかも しれない」とみていた。

受け渡し日が期末明けのレポ取引は金利が低下した。10月1日受 け渡しの翌日物が0.11%近辺、4日分は0.115%だった。当座預金残 高の縮小が見込まれるものの、期末を通過したことで銀行の資金運用が 増加していた。

新発国庫短期証券(TB)3カ月物140回債は、前日の取引水準

0.1109%を下回る0.11%で推移。年内に償還するTBを中心に投資家 の購入意欲が高まっており、証券会社の在庫が減少。年末越え償還の新 発3カ月物にも買いが入りやすくなった。日銀の追加緩和観測が買いを 促しているとの指摘があった。