米プルデンシャルとメットライフ、日本で競争激化へ-AIGの撤退で

米国の保険市場で1世紀余りにわ たり競合してきたプルデンシャル・ファイナンシャルとメットライフ は、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)による部 門売却により、日本でもしのぎを削ることになる。

事情に詳しい関係者3人が29日に明らかにしたところによると、 1987年に日本に参入したプルデンシャルは、AIGスター生命保険 とAIGエジソン生命保険を48億ドル(約4000億円)で買収する 計画だ。メットライフはAIG傘下だったアメリカン・ライフ・イン シュアランス(アリコ)の買収(155億ドル)を11月1日に完了す る見通し。金融危機の最悪期をうまくかわしたプルデンシャルとメッ トライフは、政府の救済を受けた競合企業が撤退する中で世界2位の 生命保険市場である日本での事業を拡大する。

プルデンシャルのジョン・ストラングフェルド最高経営責任者 (CEO)にとっては2008年の就任以降、日本で2回目の買収とな る。日本事業は既にプルデンシャルの総収入の2割強を占めている。 メットライフのロバート・ヘンリクソンCEOは、日本で年間70億 ドル強の総収入を計上しているアリコを買収し、米国外事業を強化す る。同社の米国外事業の09年総収入は55億ドルだった。

両社の投資判断を「アウトパフォーム」としているFBRキャピ タル・マーケッツのアナリスト、ランディ・ビナー氏は「メットライ フが行っている買収はリスクが高めだろうが、見返りも比較的大きい」 と指摘。「プルデンシャルの方はホームランなどを期待できないだろ うが、うまく執行できる可能性ははるかに高い」との見方を示した。

関係者らによると、米生保2位のプルデンシャルは現金でAIG の部門買収を行う。交渉は非公開だとして関係者らは匿名を条件に明 らかにした。AIGの4-6月(第2四半期)決算報告に示された同 事業の評価額を基にすると、プルデンシャルはスターとエジソンの資 産から負債を差し引いた純資産に近い金額を支払うとみられる。一方 のメットライフは、AIGが8月に示したアリコの評価額128億ド ルを基にすれば、純資産の約1.2倍を支払うことになる。