米国株:下落、欧州債危機の悪化を懸念-銀行・小売り安い

米株式相場は下落。欧州債務危機 の悪化や、銀行や小売業者の利益予想の低迷に対する懸念で売りがか さんだ。

JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴなど金融株が下げ た。衣料小売りのアーバン・アウトフィッターズも下落。衣料品小売 りで欧州2位、スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M) の利益がアナリスト予想を下回ったのが嫌気された。

原油価格の上昇を好感し、エネルギー株が値上がりし、コンピュ ーターのヒューレット・パッカード(HP)は利益予想がアナリスト 予想を上回ったのが買い材料となり上昇。株価指数は一時、もみあう 展開となった。

S&P500種株価指数は前日比0.3%安の1144.73。ダウ工業 株30種平均は22.86ドル(0.2%)下落の10835.28ドル。

カブレラ・キャピタル・マーケッツのシニア株式トレーダー、ラ リー・ペルッツィ氏は、「相場は堅調に上げてきた。今は次の段階 に入るための材料を待っている状況だ」と述べ、「四半期が終わりを 迎え、決算シーズンを控えて相場は揺れている」と続けた。

S&P500種は月初から9.1%上昇と、9月の成績としては過去 71年で最大の値上がりだ。欧州債務危機と米国の失業が世界景気回復 の足を引っ張るとの懸念が緩和されたのが背景だ。

欧州の懸念

欧州の銀行株が下落したのに追随し、米銀の株価も低迷した。欧 州の多重債務国が財政赤字の縮小に苦戦するとの懸念が背景にある。

ブルームバーグ・ニュースの調査によると、スペインはムーディ ーズ・インベスターズ・サービスが付与する最上級格付けを失うリス クがある。リセッション(景気後退)からの脱却や財政赤字縮小が難 航しているのが理由だ。アイルランドはアングロ・アイリッシュ銀行 の救済費用を30日に発表する。

セキュリティー・グローバル・インベスターズのファンドマネジ ャー、マーク・ブロンゾ氏は、「欧州のソブリンリスクは、断続的に 相場を左右する懸念材料になっている」と説明した。「国外の経済成 長に比較して米経済成長がどのように展開するのか、綱引きのような 状況だ」と続けた。

モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックス・グループはい ずれも下落。著名アナリストのメレディス・ホイットニー氏が両社の 2010-12年の通期利益予想を引き下げたのが影響した。

JPモルガンは1.4%下落。ウェルズは1.2%安だった。S&P 500種金融株価指数は0.8%下落と、産業別10指数のうち値下がり 率2位。

モルガン・スタンレーは0.1%安、ゴールドマンは0.4%下落し た。ゴールドマンのアナリストはモルガン・スタンレーの第3四半期 利益予想を引き下げた。債券、通貨・商品および株式部門の収入が 「軟調」との見方が理由だ。

アーバン・アウトフィッターズ、HP

アーバン・アウトフィッターズは8.4%下落。S&P500種銘柄 の中で最大の値下がり率だった。

一方、HPは2.2%上昇。HPのキャシー・レスジャク暫定最高 経営責任者(CEO)は、2011年通期について、一部コストを除く1 株利益が5.05-5.15ドル、売上高が1315億-1335億ドルになる との予想を明らかにした。ブルームバーグ調査のアナリスト予想は、 1株当たり利益が5.01ドル、売上高が1317億ドルだった。