NY外為:ドル指数、8カ月ぶり低水準-FRB政策で

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロや円を含む主要通貨バスケットに対するドル指数が低下し、8 カ月ぶり低水準を付けた。景気押し上げのため、米連邦準備制度理事 会(FRB)が国債購入を増やすとの観測が背景にある。

経済指標では米国の景気回復が足踏みしている兆候が示されて おり、ドルはこのままいけば、四半期ベースでは主要16通貨すべて に対して値下がりとなる。バーナンキFRB議長は30日、上院銀行 委員会で証言する。円は対ドルで、15日の円売り・ドル買い介入以 来の高値付近で推移。オーストラリア・ドルは、カナダ・ドルに対し て2004年以来初めてパリティー(等価水準)に達した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「FRBの追加緩和見通しがドルには非 常に重しとなっている」と指摘。「米経済の脆弱(ぜいじゃく)な状 況が続く限り、日本政府・日銀はドル・円相場の水準維持に苦労する だろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時24分現在、主要6通貨に対するイン ターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は78.755と、前 日の79.014から0.3%低下。一時78.616と、1月28日以来 の低水準を付ける場面もあった。

ドル下落

ドルはユーロに対し0.3%安の1ユーロ=1.3631ドル(前日

1.3585ドル)。一時1.3639ドルと、4月15日以来の安値を付 ける場面があった。ユーロは対円で1ユーロ=114円7銭(前日 113円94銭)。円は対ドルで、1ドル=83円68銭(前日は83 円87銭)。一時83円50銭と、15日の円売り・ドル買い介入以 来の高値に上昇した。

日本の財務省は30日に、8月28日から9月28日の期間に実施 した円売り介入の規模を公表する。

豪ドルはカナダ・ドルに対し上昇。市場では、カナダ銀行(中央 銀行)が政策金利を据え置くとの観測が広がっている。ブルームバー グ・ニュースのエコノミスト調査の中央値では、豪準備銀行(RBA) は来週の政策決定会合で、政策金利を4.75%に引き上げると予想さ れている。

豪ドルはカナダ・ドルに対し、1豪ドル=1.0020カナダ・ド ル(前日は0.9963カナダ・ドル)に達した。対米ドルでは、

0.2%上昇し、0.9691米ドル。一時0.9730米ドルと、08年7 月23日以来の高値を付ける場面もあった。

FRB政策論議

FRB当局者らは、国債の買い増しが景気回復ペースを加速させ るのに役立つかどうかについて議論している。アトランタ連銀のロッ クハート総裁は28日、資産購入を開始すべきかどうかをめぐる議論 が間もなく激しくなるだろうと述べた。

ボストン連銀のローゼングレン総裁は、追加の大規模な国債購入 は経済見通しや今後発表される統計内容に左右されるとの見方を示し た。またフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は、デフレの「リス クがほとんどない」ことなどを理由に、一段の金融緩和には反対の姿 勢を表明した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア為替ストラテジスト、 ウィン・シン氏は「ドル相場については、市場はすでに量的緩和を織 り込んでいる」とした上で、「私はまだ済んだ話ではないと考えて いる」と述べた。

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