日航:8月は3カ月連続の営業黒字-必要なら整理解雇も

企業再生支援機構の下で再建中の 日本航空は29日、子会社で航空事業を行う日本航空インターナショナ ルが8月(速報値)単体で営業利益324億円だったと発表した。3カ月 連続の黒字。営業収入は1234億円となった。

日航の大西賢社長は会見で、国際線の単価が改善していると指摘 し、「9月も利益を計上できそう」との見通しを示した。日航グループ 連結では8月(速報値)で、営業収入1500億円、営業利益405億円だっ た。

大西社長は、単月の主要営業収入の内訳については、国際線旅客収 入が483億円と前年同月比で38億円のプラス、国内線は611億円と同 67億円のマイナスだった。貨物・郵便は115億円と7億円増だと説明 した。

日航の稲盛和夫会長は、今後は、国際、国内路線に加え路線にまで 踏み込んだ詳細な収益や採算管理が可能なシステムを2011年3月めど に完成させ、4月からは新しい管理会計システムに基づいた運航管理に 移行したいとの意向を示した。

必要なら整理解雇も

人員削減計画に関して、支援機構の瀬戸英雄・企業再生支援委員長 は会見で、希望退職募集への応募で計画が達成できない場合、整理解雇 を「やむを得ず強いる可能性もある」と語った。日航の稲盛会長も「忍 びない思い」と述べながらも、注入された公的資金を返済していくため にはやむを得ないとの考えを示した。

日航は8月末に東京地方裁判所に提出した更生計画案に、来年3月 末までの1年間にグループで約1万6000人の削減などを盛り込み、人員 削減を進めている。現在、希望退職を募集している日航インターの1500 人(期限10月22日)と日航グループの1500人(期限来年3月末)の計 3000人の削減計画に関して、大西社長は達成に向けて「最大限努力して いる」と述べるにとどめた。

日中関係悪化でフライトキャンセル発生

大西社長は、尖閣諸島での中国漁船拿捕(だほ)に端を達した一連 の日中関係の緊張に伴い、日本と中国の間で、「現状までで1000人を超 えるキャンセルが発生している」とし、長引くようだと影響は大きいと してリスクの観点から状況を注視する必要があるとの認識を示した。相 次ぐ海外の格安航空会社(LCC)の日本市場参入については、日航は 国際線のネットワークを縮小しつつあるなかでは、主要顧客を利益の高 い層に絞りつつあり各LCCと利害の衝突は起こりにくいと予想した。