任天堂:今期純利益予想を半分以下に-「3DS」越年で

任天堂は29日、今期(2011年3月 期)の業績予想を大幅に下方修正した。収益回復のカギである携帯ゲ ーム機最新作「ニンテンドー3DS」発売が来年2月末にずれ込むこ とや、為替の円高が理由。純利益予想は従来の半分以下となり、配当 予想も切り下げた。

修正後の純利益予想は900億円と従来比55%下方修正。売上高見 通しも21%減らした。これまでも据え置き型の「Wii(ウィー)」不 調と円高に伴い2期連続の減収減益予想だったが、3DSが年間最大 の商機である年末商戦を逃し、一気に落ち込む。

任天堂の岩田聡社長は29日のアナリスト説明会で、3DSについ て「期初は年内発売が望ましいとの前提で計画を作った」が、供給体 制や製品の完成度を勘案して来年2月にしたと説明。国内価格2万 5000円が高めではないか、との問いに対しては、6月の実機公開での 手ごたえなどを総合判断して設定した、と答えた。

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は3DS発売 の「2月というタイミングは中途半端」と指摘。「景気低迷や為替の逆 風がある中、新ハードで需要を活性化することへの期待感があった」 が、越年で「今期の業績に寄与するには、ほぼ間に合わない」とコメ ントした。

反転ならず

DSシリーズの前期の販売台数は前の期比13%減と、04年の発売 以来、初めて落ち込んでいた。今期は3DS投入効果で同11%増の3000 万台と反転を計画していたが、越年に伴い逆に同13%減の2350万台に 切り詰めた。このうち、3DSの販売予想は400万台。

ハードよりも利幅が大きいDS対応ソフトの販売予想も従来から 2500万本抑制して1億2500万本とした。Wiiの販売予想も足元の売 れ行きが弱いとして、ハードが50万台減の1750万台、ソフトは3000 万本引き下げて1億3500万本とした。岩田氏はソフト販売計画の引き 下げは業界全体でヒット作が見えていない点が背景と説明した。

想定為替レートは実勢に合わせて、1ドル=85円、1ユーロ110 円に変更。従来比で対ドル、対ユーロともに10円ほど円高方向に修正 した。配当は中間予想を従来比180円カットの130円、期末は100円 減額して420円とした。

任天堂の株価は朝方から続伸して推移していたが、3DSの詳細 発表イベント開催中の午後2時30分過ぎ、10月28日に1万8000円で 発売されると公表されたとの情報が伝わり一気に値を上げた。しかし、 その後に岩田氏が正しい発売日と価格を語ると急降下した。終値は前 日比890円(3.7%)安の2万3010円。

岩田氏は3DSの価格などを発表前に、任天堂が人気ソフト「ス ーパーマリオブラザーズ」と既存のDS機種をセットにしたパックを、 10月28日に1万8000円で発売すると語っていた。

--取材協力 安真理子 Editor: Tetsuki Murotani Takeshi Awaji

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