日銀短観、下期業績懸念強まり債券買いに-トヨタアセットの浜崎氏

トヨタアセットマネジメントの浜 崎優チーフストラテジストは、ブルームバーグ・ニュースとのインタ ビューで、日本銀行がこの日に発表した企業短期経済観測調査(短観、 9月調査)の分析と債券相場への影響について、以下の通りコメント した。

日銀が29日発表した9月調査の短観によると、大企業・製造業の 業況判断指数(DI)はプラス8となり、6四半期連続で改善したが、 3カ月先の先行きはマイナス1に悪化した。

日銀短観について:

「足元が若干良く、先行きが悪いのはほぼ想定通り。想定為替レ ートは2010年度下期で1ドル=89円44銭。現在の為替レートが83 円台後半なので約6円の円高。これは輸出企業にとっては採算面で想 定よりも苦しい。仮に下期に、今の為替レート水準で推移すると業績 面で影響が出るだろう。業績を押し下げる方向になる。短観の上では 89円44銭という想定のもとでDIが形成されているため、実際それ よりも円高で推移すると短観で示すよりも状況は悪くなる。そのよう な連想を働かせていくと、債券買いになる」

「大企業だけを見るとそこまで悪くなっている感じはなかったが、 中小企業の悪化が大きく、日本の産業の弱体化などを連想してしまう。 また、設備投資の伸びも少し緩んできている。景気は回復してきてい るため、為替が円高となると国内生産というよりも、大企業は海外に 生産拠点を移すことも考えられる。そのため国内の生産能力を伸ばす インセンティブも徐々に落ちてきているという感じを受ける」

債券相場への影響について:

「足元の景況感は良いが先行きは悪くなっている。為替の想定レ ートを考えると債券相場にはプラスだろう。民主党の小沢一郎元幹事 長が民主党代表選挙に出馬したことをきっかけに、金利が上昇し始め たが、現在はそれ以前の水準近くまで相場は戻している。新発10年債 利回りは8月下旬に付けた7年ぶり低水準の0.895%をもう一度試す こともあるだろう」

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