東電株が急落、巨額増資報道で希薄化懸念-2年ぶり値下がり率に

大規模な公募増資報道があった東 京電力の株価が急落。2年ぶりの値下がり率となり、今年の最安値を一 気に更新した。最大6000億円で発行済み株式の2割前後に当たる新株 式が発行されると報じられ、希薄化懸念から売り注文が殺到している。

東電株は一時前日比192円(8.4%)安の2090円まで値下がりした。 2008年10月10日(11%下落)以来の値下がり率になる。年初来安値を 4カ月ぶりに更新して、昨年11月以来の安値を付けた。値下がり率、 売買代金ともに東証1部で首位。

ゴールドマン・サックスの酒井田浩之、櫟萌両アナリストは29日 付のリポートで「報道が事実とすれば希薄化懸念で短期的には株価に重 しになる」と述べた。同時に電力株は配当利回りが下支えになるとして 「1、2年内に70円への増配の可能性がある東電は下落した後に株価 が戻す可能性がある」とも指摘した。ゴールドマンでは投資評価の「買 い」と今後1年間の目標株価2600円を維持した。

28日の共同通信に続いて29日付の日経新聞は、東電が数千億円規 模の増資に向け準備に入り、公募を軸に6000億円程度となる可能性も あると報じた。これに対して東電は「適切な資本政策を検討しているが 現時点で公表すべき事実はない」とのコメントを発表している。東電の 公募増資は1981年が最後だった。

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