大和証CM:10月初めにダークプール進出、機関投資家需要

大和証券キャピタル・マーケッツ は10月初めにも、大口の株式売買注文を社内システムで独自に付け合 わせる「ダークプール」業務に進出する。最も有利な条件で売買する 「最良執行」概念の高まりを背景に、証券取引所での価格変動の影響 を受けずに売買したい国内外機関投資家からの需要を取り込む。

大和証券キャピタル・マーケッツのグローバル・エクイティ・ト レーディング部・電子取引グローバルヘッドのプニト・ミタール氏は このほど、ブルームバーグのインタビューに応じ、「最良執行規定のあ る欧米市場ほどではないが、日本でも執行コストの低下につながるダ ークプール市場は拡大するだろう」と話した。

ダークプールは取引所外取引の一種で、投資家同士の注文を証券 会社内で独自に付け合わせて成立させる。通常の株式売買は、証券会 社経由で証券取引所に注文を通すが、大口売買の場合は株価が大きく 動く可能性があり、コスト高につながる。このため、大口注文を取引 所での価格変動リスクにさらしたくない海外投資家を中心に需要を増 やしてきた。

大和証CMでは独自の社内システムを構築、カウンターパーティ リスクを低減するため、注文の執行自体は東京証券取引所の立会外取 引(ToSTNeT)を活用する。すでに100社以上の顧客を持ち、そ の割合は国内機関投資家が40%、海外投資家が60%という。生命保険 会社など大口の機関投資家の需要を取り込みたいとしている。

ダークプールは外資系証券中心に発展してきたが、大和証CMで は国内証券大手としての特徴を生かしていく方針。ミタール氏は、「国 内で大きなシェアを誇り、豊富な流動性を提供できる。外資系の顧客 は海外投資家が主だが、われわれは海外、国内とバランスが良い。バ ランスの良い流動性を提供できることが強みだ」と述べた。

りそな銀行アセットマネジメント部・トレーディンググループの 平塚崇グループリーダーは、自己の注文が他人に見えないダークプー ルの秘匿性により、「大きなサイズの注文を発注した際に、自己の注文 によって株価を押し上げたり、押し下げたりすることを避けられる」 と指摘。さまざまな証券会社の「『インターナル・クロッシング・シス テム』を積極的に使用していこうという方針」と話している。

一方、東京証券取引所株式部・株式総務グループ統括リーダーの 増田剛氏は、「海外のダークプールに関しては透明性や流動性分散に関 する懸念があり、問題視している」と指摘。ただ、国内の場合はPT S(私設電子取引システム)に関する規制があり、価格面で一定の制 約を受け、適正価格での取引を保証しており、特に問題はないと見る。

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