9月29日の米国マーケットサマリー:株・ドル・国債が下落、金最高値

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3629 1.3585 ドル/円 83.66 83.87 ユーロ/円 114.03 113.94

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,835.28 -22.86 -.2% S&P500種 1,144.72 -2.98 -.3% ナスダック総合指数 2,376.56 -3.03 -.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .43% +0.00 米国債10年物 2.50% +.03 米国債30年物 3.68% +.02

商品 (中心限月) 終値   前営業日比  変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,310.30 +2.00 +.15% 原油先物 (ドル/バレル)  77.78 +1.60 +2.10%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロや円を含む主要通貨バス ケットに対するドル指数が低下し、8カ月ぶり低水準を付けた。景気 押し上げのため、米連邦準備制度理事会(FRB)が国債購入を増や すとの観測が背景にある。

経済指標では米国の景気回復が足踏みしている兆候が示されて おり、ドルはこのままいけば、四半期ベースでは主要16通貨すべて に対して値下がりとなる。バーナンキFRB議長は30日、上院銀行 委員会で証言する。円は対ドルで、15日の円売り・ドル買い介入以来 の高値付近で推移。オーストラリア・ドルは、カナダ・ドルに対して 2004年以来初めてパリティー(等価水準)に達した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「FRBの追加緩和見通しがドルには非 常に重しとなっている」と指摘。「米経済の脆弱(ぜいじゃく)な状 況が続く限り、日本政府・日銀はドル・円相場の水準維持に苦労する だろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時2分現在、主要6通貨に対するインタ ーコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は78.741と、前日の

79.014から0.4%低下。一時78.616と、1月28日以来の低水 準を付ける場面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。欧州債務危機の悪化や、銀行や小売業者の利 益予想の低迷に対する懸念で売りがかさんだ。

JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴなど金融株が下 げた。衣料小売りのアーバン・アウトフィッターズも下落。衣料品小 売りで欧州2位、スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H& M)の利益がアナリスト予想を下回ったのが嫌気された。

原油価格の上昇を好感し、エネルギー株が値上がりした一方、 コンピューターのヒューレット・パッカード(HP)は利益予想がア ナリスト予想を上回ったのが買い材料となり上昇。株価指数は一時、 もみあう展開となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.3%安の1144.72。ダウ工業株30種平均は

22.86ドル(0.2%)下落の10835.28ドル。

カブレラ・キャピタル・マーケッツのシニア株式トレーダー、 ラリー・ペルッツィ氏は、「相場は堅調に上げてきた。今は次の段階 に入るための材料を待っている状況だ」と述べ、「四半期が終わりを 迎え、決算シーズンを控えて相場は揺れている」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は下落。10年債利回りは3日ぶりに上昇した。米連邦 準備制度理事会(FRB)の政策当局者が国債買い増しに疑問を投げ 掛けたことが背景にある。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は、デフレの「リスクが ほとんどない」ことなどを理由に、米連邦公開市場委員会(FOMC) による一段の金融緩和には反対の意向を表明。ボストン連銀のローゼ ングレン総裁は、追加の大規模な国債購入は経済見通しや今後発表さ れる統計内容に左右されるとの見方を示した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・ コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「この日のFRB当局者の発言 はよりバランスが取れていた」と指摘。「当局もまだ十分な情報を持 っておらず、さらなるデータが必要だ。疑問は残っている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時4分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.51%。同年債(表面利率

2.625%、2020年8月償還)価格は10/32下げて101 1/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸し、9月中旬以降で9度目の過去 最高値更新となった。ドル安で貴金属に代替投資としての買いが集ま った。

金は1オンス=1314.80ドルまで上昇し、過去最高値を更新。 ドルは主要通貨バスケットに対し、1月以来の水準に下落した。米景 気回復に弾みを付けるため、米連邦公開市場委員会(FOMC)が追 加緩和に踏み切るとの観測が背景にある。

キトコ・メタルズ(モントリオール)のアナリスト、ジョン・ナ ドラー氏は、「貴金属市場でこの1カ月みられる現象は、米金融緩和 第二章が避けられないとの認識に明らかに基づいたものがほとんどだ」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 相場12月限は前日比2ドル(0.2%)高の1オンス=1310.30ド ルで終了した。金現物は同1313.45ドルまで上昇し、過去最高値を 付けた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は大幅反発。ガソリンと留出油の在庫 が予想外に減少したことを受け、原油は7週ぶり高値に上昇した。製 油所稼働率は4月以来の水準に低下した。

原油価格は一時2.6%高まで買い進まれた。石油総在庫は3月 以来の大幅減少となった一方、ガソリン需要は2月以来の大幅増加と なった。石油消費2位の中国では、9月の製造業活動が2カ月連続で 加速した。

ワイス・リサーチ(フロリダ州ジュピター在勤)の天然資源アナ リスト、ショーン・ブロドリック氏は、「米国で状況が上向いてきた だけでなく、中国のような新興市場での過熱は続いているようだ」と 指摘。「市場には強気の勢いがみられる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比1.68ドル(2.21%)高の1バレル=77.86ドルで終了した。 一時は8月11日以来の高値となる同78.13ドルを付けた。

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