IMF専務理事:通貨切り下げ、エスカレートする「大きなリスク」ない

【記者:Sandrine Rastello】

9月28日(Bloomberg):国際通貨基金(IMF)のストロスカー ン専務理事は、各国が経済成長の押し上げを図るなかで、通貨切り下 げがエスカレートする大きなリスクはないとの見解を示した。

ストロスカーン専務理事はIMFでの記者説明会で、「通貨戦争に 陥る大きなリスクがあるとは現時点で感じていない。ただ、それは景 気の下振れリスクの一部だ」と指摘。今後の20カ国・地域(G20)財 務相・中央銀行総裁会議で「大いに議論される問題の1つになるだろ う」との見方を示した。

日本は今月、輸出と経済成長押し上げのため6年ぶりの円売り介 入に踏み切った。アジアや中南米の国々は対ドルでの自国通貨の上昇 抑制に動いている。ブラジルのマンテガ財務相は27日、「通貨戦争」 が始まったと警告した。

為替介入について同専務理事は、成功する公算は小さいと語った。 介入の規模が小さ過ぎれば効果がなく、大き過ぎれば貿易相手国から 報復されることがあり得るとした上で、「世界的な解決策ではないこと は明白だ」と述べた。

人民元に関しては、「過小評価」されているとIMFが引き続きみ ていることを明らかにした。

世界経済の成長については、「かなりのまだら模様で、依然として 脆弱(ぜいじゃく)だ」と予想。約2%という欧州の成長率は、雇用 創出には恐らく不十分だとの見方を示した。アイルランドとポルトガ ルについては「対処しなければならない実際の財政問題」があると述 べた。