米ドルは危機に「一歩近づいた」-元中国中銀貨幣政策委員

中国人民銀行(中央銀行)の元 貨幣政策委員、余永定氏は28日、米ドルは危機に「一歩近づいた」 と発言。米国の負債が拡大していることを指摘した。

同氏は28日にシンガポールで講演し、ドルが上昇するとして も「本当に一時的なものだ」と述べ、米国の債務拡大に伴い米ドル の価値低下は避けられないとの見方を示した。米国の「負債の規模 はひどい」とし、「状況は日に日に悪化していくだろう。われわれは 米ドル危機に一歩近づいたと思う」と語った。

また、米ドル下落に伴い中国は米国債などに投資している外貨 準備の安全性について懸念しているとも述べた。同氏は7月と8月 にも米ドル建て資産のリスクを指摘していた。

余氏はこの日の講演でまた、人民元の兌換性の向上は元上昇圧 力を緩和するとの考えを示した。講演後のインタビューでは、人民 元相場の「基本的な流れは上昇だ」とした上で、「上昇のペースを予 言することは誰にもできない。状況次第だからだ。憶測を避けるべ きだ」と語った。