日銀:海外発のショックが及ぶリスクに注意必要-金融システム報告

日本銀行は28日午後、半年に1度 の「金融システムリポート」を公表し、国内の金融システムについて 「全体として安定性を維持してきている」としながらも、「欧州ソブリ ン問題の表面化や米国景気の減速懸念の台頭などにより、先行き不透 明感が高まった状態にあり、海外発のショックがわが国に及ぶリスク に引き続き注意する必要がある」と指摘した。

報告書は「国内においては、企業の資金需要が伸び悩む中で、貸 出利鞘の縮小から銀行の基礎的な収益力は低下している」と説明。「大 企業に比べ中小企業の財務改善が遅れる中で、銀行貸出債権の質の低 下が続いていることにも注意する必要がある」と述べた。

また、金融機関の経営課題として「貸出債権の質の低下が続くも とで、将来ストレスが顕在化した場合でも損失をカバーし得るだけの 自己資本を確保する必要がある」とし、「銀行は、自己資本をめぐる国 際的な新規制導入の動きも踏まえつつ、自己資本基盤を強化していく ことが重要である」と指摘した。

さらに、「リスク特性を踏まえた、株式リスクの計画的な削減」も 課題として挙げ、「株価の大幅な下落が自己資本を減少させるリスクは なお残存している」としている。