財務相:剰余金や国債費の不要額を補正財源に-国債発行回避

野田佳彦財務相は28日午前の閣議 後会見で、菅直人首相が指示した今年度補正予算編成について規模や 内容については与野党協議を踏まえて検討するとの認識を示した上で、 「国債の新規発行は望ましくない」と述べ、あらためて新規国債の増 発を回避する考えを強調した。

野田財務相は今年度の新規国債発行予定額が「44兆円を上回らな いように全力を尽くすのが基本姿勢だ。安易に国債発行に頼ることは 避けるべきだ」と指摘。特例法の成立が必要ない建設国債発行にも慎 重な姿勢を示した。

その上で、財源の内訳について、国債費の不要額(約1兆円)と 2009年度決算剰余金(約1.6兆円)、10年度の税収の上振れ分(約2 兆円)を挙げた。民主党の玄葉光一郎政調会長(国家戦略担当相)は これらの財源を合わせると「4.5兆円から4.6兆円ぐらいになる」と している。

決算剰余金については、財政法によって2分の1を国債償還費に 充てることになっており、全額活用するためには特例法の成立が必要 となる。野田財務相は新規国債発行を回避するための「市場へのメッ セージにもなる」と述べ、剰余金の全額活用に前向きな考えを示した。 補正予算の財源として前年度の剰余金を全額歳入に繰り入れるのは 03年度補正予算(3874億円)以来となる。

政府は今月10日に約9200億円規模の緊急経済対策を決定したば かり。例年、年末に編成する補正予算を10月1日召集の臨時国会の会 期中に前倒して提出し、成立を目指す背景については「景気の先行き に対する下振れリスクが強まっている。年末にかけて景気が腰折れし ないための対策だ」と説明した。