アジア開銀:10年の日本除くアジアの成長率見通し、8.2%に上方修正

アジア開発銀行(ADB)は、 アジア地域の2010年の経済成長率見通しを従来予想から上方修正 した。その上で各国・地域は景気拡大持続のため、財政・金融政策 の「性急な」引き締めを避ける必要があるとの見解を示した。

ADBは28日発表の報告書で、今年の日本を除くアジアの成長 率見通しを8.2%とし、4月時点の予想(7.5%)から引き上げた。 11 年については7.3%との前回予想を据え置いた。

アジアの経済成長は他の地域を上回っており、政策当局者はイ ンフレ阻止と資産バブル抑制のため、欧米に先立って利上げを実施 している。MSCIによれば、アジア新興国の株価はドル建てで年 初来8%余り上昇。世界全体の上昇率(1%)を上回っている。

ADBは報告書で、「財政と金融の引き締めへの性急な移行は、 新たな経済収縮のリスクを高める恐れがある」と指摘。「世界の景気 回復は依然として不安定で、下振れリスクは残っている。主要先進 国が二番底に陥る危険性は完全に後退していない」と分析した。

報告書はまた、アジアのインフレ率については概ね中銀当局の 許容範囲に収まると予想。10年は平均4.1%、11年は3.9%との見 通しを示した。

今年の中国の成長率見通しは9.6%で、前回予想と変わらず。 インドは8.5%と、前回予想の8.2%から引き上げた。インドネシア については6.1%とし、同じく前回予想の5.5%から上方修正した。