米国債:上昇、5年債入札が好調-米消費者信頼感低下

米国債相場は上昇。米財務省が 実施した350億ドルの5年債入札で、最高落札利回りが1976年に 四半期ベースの同年債入札が始まって以来の最低水準になったことが 背景。

既発の5年債利回りはほぼ2年ぶりの水準に低下。この日発表さ れた米消費者信頼感指数が低下したことで、米連邦準備制度理事会 (FRB)が景気支援に向け国債購入を増やすとの観測が強まった。 この日の5年債入札で最高落札利回りは1.260%と、ブルームバー グがプライマリーディーラー8社を対象にまとめた入札直前の予想の

1.276%を下回った。

SEIインベストメンツで80億ドル相当の資産運用に携わるシ ョーン・シムコ氏は「FRBの行動や量的緩和の第2弾は織り込まれ ているが、新たな不透明要素がある」と指摘。「市場のボラティリテ ィ(変動率)が高いなか、国債相場は買いが優勢となるだろう」と述 べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時18分現在、既発の5年債利回りは前日比6ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)低下の1.23%。同年債(表面利率

1.25%、2015年8月償還)価格は9/32上げて100 3/32。

同利回りは一時1.22%と、FOMCが政策金利を0-0.25% に引き下げた翌日の2008年12月17日以来の低水準を付け た。2年債利回りは2bp低下の0.43%。22日には過去最低の

0.41%に下げていた。10年債利回りは6bp低下の2.47%。

利回り曲線はフラット化

10年債と2年債の利回り格差は2.04ポイントに縮小し、8月 31日以来の最小となった。米景気回復が失速しつつあるとの懸念を 反映している。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は、「期間が長めの国債が示しているのは、FRBが国債 を購入し続けるとの見方に基づいた動きだ」と指摘。FRBは「国債 市場での恒常的な買い手であり続けるほか、このプロセスを通じて金 利を低水準に維持すると見込まれる」と述べた。

この日の5年債入札で、落札全体に占める海外の中央銀行を含む 間接入札の割合は50.1%だった。8月25日の前回入札では

50.8%、過去10回の入札の平均は46%となっている。プライマ リーディーラー以外の直接入札の割合は8.7%と、前回入札と同率 だった。

入札の需要

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.96倍と、過去10回 の入札の平均の2.74倍を上回った。

前日実施された2年債入札(発行額360億ドル)では、最高落 札利回りは過去最低の0.441%、応札倍率は07年8月以来の高水 準となる3.78倍だった。財務省は29日に7年債を290億ドル発 行する。

国債相場は朝方から上昇していた。米民間調査機関のコンファレ ンス・ボードが発表した9月の消費者信頼感指数は48.5と、前月 の53.2から低下。2月以来の最低に落ち込んだ。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト予想の中央値は52.1だった。

FOMCは21日の会合後の声明で、「必要に応じて緩和措置を 追加する用意がある」と表明。量的緩和として知られる政策に基づく 国債の買い増しにより、FRBが保有証券を増やすとの観測が強まっ た。

FRBは先週、8月10日の会合で示した金融システムからの資 金流出を回避するため国内証券の保有規模を約2兆ドルに維持すると するスタンスを保つ方針を示した。FRBはこの日5億5000万ド ル相当のインフレ連動債(TIPS)を購入。今回の購入プログラム が始まった8月17日以降の総額は346億1200万ドルとなっている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE