アングロ銀の救済コスト、350億ユーロ超も-S&P

(第6段落以下にコメントなどを追加して更新します)

【記者:Finbarr Flynn and Louisa Fahy】

9月28日(ブルームバーグ):格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)は、アイルランド政府が国有化したアング ロ・アイリッシュ銀行を救済するコストは同社が当初見積もってい た350億ユーロ(約4兆円)を超える可能性があるとの見方を示 した。

S&Pの信用アナリスト、トレバー・カリナン氏は28日放送 されたアイルランドのRTEラジオの番組で、「アングロ銀をめぐ る政府の第二案では、コストは350億ユーロを超える可能性もあ る」と述べた。

アイルランド政府は同行を預金金融機関と債権回収銀行に2 分割する計画で、当局は今週、必要な資本増強コストを公表する。 事情に詳しい複数の関係者2人は先週、アングロ銀の必要コストが 290億 ユーロを超えることはないと述べていた。

S&Pは8月24日にアイルランドの信用格付けを「AA-」 に引き下げるとともに、一段の引き下げの可能性も示唆した。カリ ナン氏は、アングロ銀救済コストが350億ユーロを超えた場合、 「一段の引き下げの可能性はある」と述べた。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、 アングロ銀の優先債格付けを投資適格級で最低の「Baa3」に引 き下げた。

この日の欧州債市場ではアイルランド国債が下落し、10年債の ドイツ債との利回り格差は過去最大となった。グラス・セキュリティ ーズ(ダブリン)のディレクター、ファーガル・オリアリー氏は「S &Pのコメントが一斉売りを引き起こしたようだ」と述べた。

10年国債のドイツ債に対するスプレッド(利回り格差)は446 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に達した。カウエン首 相はスプレッド拡大についての質問に対し、アイルランドは転落の瀬 戸際には近づいてはいないと述べた。