米国株:反落、欧州債務懸念で-M&Tが急落

米株式相場は反落。米銀M&T バンクとスペインのサンタンデール銀行の合併に向けた交渉が決裂 したとの観測を背景に売りが優勢になった。アイルランドとポルト ガルの財務状況が悪化しているとの懸念も悪材料。S&P500種の 月間の上昇率はこのままいけば9月としては過去71年で最高とな る。

M&Tは7.1%安。事情に詳しい関係者によると、M&Tはサ ンタンデール銀行の米国部門との合併に向けた交渉を打ち切った。 ダウ工業株30種平均の構成銘柄ではバンク・オブ・アメリカ(BO A)とトラベラーズの下げが目立った。

一方、米日用品メーカーのアルバート・カルバーは20%上昇。 英・オランダ系の同業ユニリーバが37億ドルで買収することで合意 した。米格安航空会社エアトラン・ホールディングスは61%高。業 界最大手の米サウスウエスト航空が約14億ドルで買収することで 合意したことが背景。

S&P500種株価指数は前週末比0.6%安の1142.16。月初か らは8.9%高と、9月としては1939年以来で最大となっている。 ダウ工業株30種平均は48.22ドル(0.4%)下落の10812.04ド ル。

スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンラ ンダー氏は、「世界の銀行セクターをめぐる懸念は続いており、市場 関係者の背筋をぞっとさせている」と指摘。「市場では9月としては 1930年代以降で最高となっている米国株のパフォーマンスを消化 しつつ、財政投入による景気刺激なしで成長が持続するかどうかと いう全般的な懸念が今後数カ月の主な材料となるだろう」と述べた。

4週連続上昇

米国株は週間ベースで4週連続高。資本財やハイテク製品、消 費関連商品への需要が改善している兆候が表れ、景気減速懸念が弱 まった。S&P500種の9月のパフォーマンスは1928年以降で平 均1.2%安と、月ごとでは最悪。

アイルランドとポルトガルの資金調達力が弱まっているとの見 方からドイツ国債に対する両国債の上乗せ利回りが終値ベースで過 去最大を記録。アイルランド10年債の上乗せ利回りは4.30ポイン ト、ポルトガルは4.15ポイントとなった。

アングロ・アイリッシュ

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ア イルランド政府が国有化したアングロ・アイリッシュ銀行の優先債 格付けを「Baa3」と、従来の「A3」から引き下げた。Baa 3は投資適格級の最低。

S&P500種は前週2.1%上昇。ミラー・タバクの株式ストラ テジスト、ピーター・ブックバー氏は「前週の大幅な上昇を受け、 市場は一服状態だ」と発言。「朝方のアングロ・アイリッシュの格下 げで欧州市場での買いが止まったことが一因だ。欧州国債相場は特 にアイルランドとポルトガルがかんばしくない」と語った。

S&P500種の金融株指数は1.2%下落。BOAやトラベラー ズのほか、JPモルガン・チェースも下げた。

エアトランは61%高の7.34ドルで終了。サウスウェストも

8.7%上げた。NYSE Arca航空株指数は2.8%上昇し、2007 年11月以来の高水準。