9月27日の米国マーケットサマリー:株は反落、金は4営業日続伸

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3467 1.3492 ドル/円 84.21 84.21 ユーロ/円 113.41 113.62

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,812.04 -48.22 -.4% S&P500種 1,142.17 -6.50 -.6% ナスダック総合指数 2,369.77 -11.45 -.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .42% -.02 米国債10年物 2.51% -.10 米国債30年物 3.69% -.10

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,298.60 +.50 +.04% 原油先物 (ドル/バレル) 76.24 -.25 -.33%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し5カ月ぶ り高値から下落。欧州の銀行やアイルランド、ポルトガルといった 国で債務問題の兆候が再び見られたことから、域内資産への需要が 後退した。

ユーロは主要16通貨中、12通貨に対して下落。また、米連邦 準備制度理事会(FRB)が追加金融緩和を実施するとの観測から 米国資産が買い控えられ、ドルは一時、主要通貨のほとんどに対し て値下がりした。円は対ドルでもみ合い。29日に発表される日本銀 行の企業短期経済観測調査(短観、9月調査)では、先行き観の悪 化が示されると予想されている。

シュナイダー・フォーリン・エクスチェンジの市場分析担当責 任者スティーブン・ガロ氏(ロンドン在勤)は、「ソブリン債および 財政面での欧州周縁国の状況は一段と悪化しつつあり、改善はして いない」と指摘した。

ニューヨーク時間午後1時47分現在、ユーロはドルに対し1ユ ーロ=1.3481ドルと、前週末24日の1.3492ドルから0.1%安。 一時は1.3507ドルと、4月20日以来の高値を付ける場面があっ た。対円では113円50銭(前週末113円62銭)。ドルの対円相場 は1ドル=84円25銭と、前週末から変わらず。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。米銀M&Tバンクとスペインのサンタンデ ール銀行の合併に向けた交渉が決裂したとの観測を背景に売りが優 勢になった。アイルランドとポルトガルの財務状況が悪化している との懸念も悪材料。S&P500種の月間の上昇率はこのままいけば 9月としては過去71年で最高となる。

M&Tは7.1%安。事情に詳しい関係者によると、M&Tはサ ンタンデール銀行の米国部門との合併に向けた交渉を打ち切った。 ダウ工業株30種平均の構成銘柄ではバンク・オブ・アメリカ(BO A)とトラベラーズの下げが目立った。

一方、米日用品メーカーのアルバート・カルバーは20%上昇。 英・オランダ系の同業ユニリーバが37億ドルで買収することで合意 した。米格安航空会社エアトラン・ホールディングスは61%高。業 界最大手の米サウスウエスト航空が約14億ドルで買収することで 合意したことが背景。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前週末比0.6%安の1142.16。月初からは8.9%高と、9 月としては1939年以来で最大となっている。ダウ工業株30種平均 は48.22ドル(0.4%)下落の10812.04ドル。

スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンラ ンダー氏は、「世界の銀行セクターをめぐる懸念は続いており、市場 関係者の背筋をぞっとさせている」と指摘。「市場では9月としては 1930年代以降で最高となっている米国株のパフォーマンスを消化 しつつ、財政投入による景気刺激なしで成長が持続するかどうかと いう全般的な懸念が今後数カ月の主な材料となるだろう」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が国債購 入を増やすとの観測が強まるなか、米財務省が実施した360億ドル の2年債入札で応札倍率が2007年8月以来の最高水準となったこ とが背景。

国債相場はこれより先にも上昇していた。米格付け会社ムーデ ィーズ・インベスターズ・サービスがアイルランのアングロ・アイ リッシュ銀行の優先債格付けを引き下げたことから、安全資産とさ れる国債需要が膨らんだ。この日の米2年債入札で最高落札利回り は0.441%と、米政府が四半期ベースで同年債の入札を開始した 1974年9月以来の最低水準となった。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクターで 米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は、「国債 市場にとって明るい材料が多い」と指摘。「眠ったままの現金が大量 にあるほか、景気見通しは不透明だ。債券に買いを入れるには絶好 の環境だ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時15分現在、10年債利回りは前営業日比9ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下の2.52%。同年債(表面利 率2.625%、2020年8月償還)価格は3/4上げて100 7/8。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は4営業日続伸。通貨価値の低下で代 替投資としての貴金属買いが進むとの観測が広がった。

外国為替市場ではユーロが対ドルで5カ月ぶり高値から下落。 欧州の一部の銀行で資本基準を満たせないとの懸念が再燃した。ド ルは先週、主要通貨のバスケットに対して2.5%下落。中央銀行や 国際通貨基金(IMF)が過去1年間に売却した金は、金売却制限 に関する合意が始まった1999年以降で最低水準となった。産金業 界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のデータで明ら かになった。

ザブリオンデスク・ドット・コムのアナリスト、ジェームズ・ ムーア氏(ロンドン在勤)は、「通貨は実際、価値を下げている」と 指摘。「アジアの中央銀行が金属を買い入れており、これが投資家の センチメントを押し上げたのは確かだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場12月限は前営業日比50セント高の1オンス=1298.60ド ルで終了した。過去最高値は24日に付けた同1301.60ドル。

ロンドン金属取引所(LME)の金現物はこの日、過去最高値 の1300.15ドルを付けた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。株価が朝安から 値を戻し、ドルが対ユーロでもみ合うなか、下げ幅を埋める展開と なった。

株式市場ではS&P500種株価指数が4カ月ぶり高値から下げ、 これに伴い原油は一時、1.3%安まで売り込まれた。欧州の銀行の 資本水準に対する懸念でユーロ圏の資産が買い控えられ、ドルは対 ユーロでしっかりとなった。

リンド・ウォルドック(シカゴ)の市場担当ストラテジスト、 リチャード・イルチスジン氏は、「株価が下げを埋めたため、原油も 前営業日比変わらずの水準に戻した」と述べた。「今の原油価格は通 貨と株価に敏感に反応する」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 営業日比3セント(0.04%)高の1バレル=76.52ドルで終了した。 この日のレンジは75.52-77.17ドル。

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