9月27日の欧州マーケットサマリー:株は下落、英独国債が上昇

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3481 1.3492 ドル/円 84.20 84.21 ユーロ/円 113.51 113.62

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 262.92 -1.05 -.4% 英FT100 5,573.42 -25.06 -.4% 独DAX 6,278.89 -19.41 -.3% 仏CAC40 3,766.16 -16.32 -.4%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .72% -.01 独国債10年物 2.27% -.07 英国債10年物 2.97% -.07

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,297.00 +0.00 +0.00% 原油 北海ブレント 78.18 -.69 -.87%

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落。過去5営業日で4度目の下げとなった。景 気見通しと比較した場合、今月の相場上昇は行き過ぎているとの見方 から売りが膨らんだ。

スイスの製薬会社、アクテリオンが急落。クモ膜下出血患者に対 する同社の治療薬「クラゾセンタン」が臨床試験で主な有効性を満 たさなかったことを明らかにした。風力発電タービンで最大手、デン マークのヴェスタス・ウインド・システムズも安い。フィナンシャル・ タイムズ・ドイツ版(FTD)が、ドイツ政府がエネルギー計画を縮 小し、一部プログラムに対する補助金を廃止したと報じたことが嫌気 された。

一方、日用品最大手の英蘭系ユニリーバは高い。アルバート・カ ルバーを37億ドルで買収合意したことが買いを誘った。

ストックス欧州600指数は前週末比0.4%安の262.92。一時 は0.5%高となる場面もあった。同指数は月初来では4.6%高、7月 以降では8.1%上げている。

JPモルガン・アセット・マネジメント(ロンドン)のストラテ ジスト、デービッド・シャープ氏は27日付リポートで、「悪い経済 統計や業績データ、あるいは量的緩和の先延ばしという形で失望させ られるのは不可避だろう」と記述し、「これは短期的にリスク選好が 若干後退することを恐らく示唆している」と指摘した。

27日の西欧市場では、18カ国中15カ国で主要株価指数が低下 した。米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授はこの日、米国 がリセッション(景気後退)に逆戻りする確率は高く、日本は「沈滞」 するとの見通しを示し、世界経済の回復に対するリスクを強調。米国 と欧州が低成長に陥れば中国経済への逆風が強まるとの見解を示した。

アクテリオンは8%下げ、ヴェスタスは3.8%下落した。一方、 ユニリーバは1.3%高となった。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではドイツ国債相場が上昇。欧州の銀行が追加資本を 必要とする可能性があるとの見方や、ユーロ圏の一部諸国が赤字穴埋 めに向けた資金調達で苦心するとの懸念が深まり、域内で最も安全と されるドイツ国債に対する需要が増加した。

月末のベンチマーク変更に対応したポジション調整でドイツ国債 が買われるとの観測も、ドイツ国債相場の上昇要因だった。欧州連合 (EU)の行政執行機関、欧州委員会が、複数のドイツの州立銀行の 存続の可能性に疑念を抱いているとの独誌シュピーゲルの報道も材料 視された。また、アイルランド政府は週内にアングロ・アイリッシュ 銀行の救済コストを公表する予定。

ベルギー政府が27日実施した国債23億ユーロ(約2610億円) の入札を受け、ベルギー国債のドイツ国債に対する上乗せ利回りは縮 小した。

BNPパリバ(ロンドン)のシニア債券ストラテジスト、パトリ ック・ジャック氏は、「周縁国の債務に対する懸念が依然あり、これ が主要国国債への支援要因となる公算が大きい」と述べた。また、ユ ーロ圏では月末のベンチマーク変更を控えた調整が見られ、「これも 追加的な支援要因となっている」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時12分現在、独10年債利回りは前週末比 7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.28%。同 国債(表面利率2.25%、2020年9月償還)価格は0.58ポイント 上げ99.72。2年債利回りは1bp低下の0.72%。両国債のスプレ ッド(利回り格差)は5bp縮小し156bpと、終値ベースとして は先月31日以降の最小となった。

過去最大のスプレッド

アイルランド10年債の同年限のドイツ国債に対する上乗せ利回 りは過去最大となったほか、ポルトガル国債のスプレッドも拡大した。 政治的反発と景気回復のペース鈍化で財政赤字抑制への取り組みに影 響が及ぶとの懸念から、周縁国債よりもドイツ国債を選好する動きが 強まった。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。この日発表された9月の英住宅価格が過去1 年半で最大の下落率となったことを背景に、イングランド銀行(英中 央銀行)が資産買い取りを再開するとの観測が高まった。

9日開催された金融政策委員会(MPC)会合で、追加刺激策が 必要になるとの見方を一部メンバーが示したことが議事録で明らかに なり、量的緩和の再開観測から先週の10年債利回りは週間ベースで 低下した。ただ、23日にはここ1カ月で最大の上げとなる場面もあっ た。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の金利ストラテジスト、アンディー・チェイター氏は、「弱い経済デ ータは単に弱いと訳ではなく、量的緩和の確率が高まったことも意味 する」と述べ、「不透明感の高いこうした局面は継続する公算が大き い」と付け加えた。

ロンドン時間午後3時43分現在、10年債利回りは前週末比8 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.97%。同国債 (表面利率4.75%、2020年3月償還)価格は0.665ポイント上げ

114.545。2年債利回りは5bp下げ0.65%。

英調査会社ホームトラックが27日発表した9月の住宅平均価格 は前月比0.4%低下し15万7600ポンド(約2100万円)となった。 3カ月連続の値下がりで、下落率は昨年3月以来最大。住宅需要は昨 年1月以降で最も落ち込んだ。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212-617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE