欧州債:ドイツ国債が上昇-銀行資金問題と周縁国の債務を警戒

欧州債市場ではドイツ国債相場 が上昇。欧州の銀行が追加資本を必要とする可能性があるとの見方や、 ユーロ圏の一部諸国が赤字穴埋めに向けた資金調達で苦心するとの懸 念が深まり、域内で最も安全とされるドイツ国債に対する需要が増加 した。

月末のベンチマーク変更に対応したポジション調整でドイツ国債 が買われるとの観測も、ドイツ国債相場の上昇要因だった。欧州連合 (EU)の行政執行機関、欧州委員会が、複数のドイツの州立銀行の 存続の可能性に疑念を抱いているとの独誌シュピーゲルの報道も材料 視された。また、アイルランド政府は週内にアングロ・アイリッシュ 銀行の救済コストを公表する予定。

ベルギー政府が27日実施した国債23億ユーロ(約2610億円) の入札を受け、ベルギー国債のドイツ国債に対する上乗せ利回りは縮 小した。

BNPパリバ(ロンドン)のシニア債券ストラテジスト、パトリ ック・ジャック氏は、「周縁国の債務に対する懸念が依然あり、これ が主要国国債への支援要因となる公算が大きい」と述べた。また、ユ ーロ圏では月末のベンチマーク変更を控えた調整が見られ、「これも 追加的な支援要因となっている」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時12分現在、独10年債利回りは前週末比 7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.28%。同 国債(表面利率2.25%、2020年9月償還)価格は0.58ポイント 上げ99.72。2年債利回りは1bp低下の0.72%。両国債のスプレ ッド(利回り格差)は5bp縮小し156bpと、終値ベースとして は先月31日以降の最小となった。

過去最大のスプレッド

アイルランド10年債の同年限のドイツ国債に対する上乗せ利回 りは過去最大となったほか、ポルトガル国債のスプレッドも拡大した。 政治的反発と景気回復のペース鈍化で財政赤字抑制への取り組みに影 響が及ぶとの懸念から、周縁国債よりもドイツ国債を選好する動きが 強まった。

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