経財相:量的緩和実施なら、円相場にも影響-関連性ある

海江田万里経済財政担当相は27 日午後、ブルームバーグ・ニュースなど報道各社とのインタビューで、 金融政策と為替相場との関係に関心があると述べ、仮に日本銀行が量 的緩和政策を実施した場合、円高で推移している為替相場に何らかの 影響を与え得る可能性があるとの認識を示した。

経財相は、「関心があることは、金融政策によって果たして為替相 場にどういう影響を与えるのかということ」と表明。日銀が資金供給 量を増やせば為替マーケットに何らかの影響を与えるかとの問いに対 し、「関係があるとは私は考えているが、これは両面ある。もう少し勉 強してみたいと思っている」と述べた。

同相はさらに「全く関係がないというわけではないので、為替の 市場に与える影響を見ながらどういうかじ取りをすれば良いのかを考 えたい」と語った。ただ、金融政策は「最終的には日銀が決めること」 とも述べ、日銀総裁も出席する月例経済報告等に関する関係閣僚会議 などの場で、日銀と意見交換していく意向を示した。

政府・日銀は15日、一時1ドル=82円88銭と1995年5月以来、 15年ぶりの水準まで上昇した円相場を受け、円売り・ドル買い介入に 踏み切った。介入警戒感から円の上値は押さえられているものの、米 国が10月の連邦公開市場委員会(FOMC)で量的金融緩和に踏み切 れば、円相場が再び急伸する恐れがある。

日銀券ルール

経財相は、日銀による国債購入残高を日銀券の発行残高以下に抑 える銀行券ルールについては「まだ天井まで多少枠があるが、天井ま で枠があるうちにそういう議論もしてもよいのではないか」と発言。 「検討すると言うと一歩踏みこんだ発言になるが、検討する前に議論 はしておいてもいいのではないかと思っている」と語った。

日銀法改正については、「すぐにインフレターゲットの話になる が、私はインフレターゲティングの観点から日銀法改正すべきと言っ たことは一度もない」と強調。日銀法の条文では物価安定に主眼を置 いているとした上で、「そこから雇用の最大化を読むのにはなかなか 少し無理がある。どこまでそういう雇用の最大化に向け日銀が努力し ていくのか」と語った。

政府と日銀との連携については「日銀と政府が見ている方向性は 同じになってきていると思う」と述べた上で、「同じ方向を向いてきた ので、距離感が縮まってくるといいなと思う」と語った。

補正予算で景気後退を回避

一方、経財相は、現状の景気について「踊り場入りしている」と の認識をあらためて示した。7-9月期に関して「酷暑の効果」で比 較的堅調だったものの、「問題はその先だ。7-9月期はいいからと言 って、楽観はできない」と述べた。

その上で、「『踊り場』から『景気後退』させないためにどうする のかが、まさに編成に入る補正予算だ」と述べ、「まさにこの補正予算 で景気後退にならないように早め早めの政策発動が必要だ」と語った。 補正予算については28日に菅直人首相から指示がある可能性がある との見通しを示した。

財源については、「国債を追加的に発行しないことが必要だという 認識も私も持っている」と述べ、2011年度予算で国債費などを除く歳 出の大枠を、71兆円以下に抑える方針も守らなければならないと強調。 一方で、「有効な経済対策として、例えば、効率的な公共事業があれ ば、これは当然、建設国債も対象になる」と述べ、国債の追加発行の 是非について「閣内でしっかり議論していきたい」と語った。

また、財源を捻出する手段として経財相のかねてから主張する無 利子国債や国有金融資産の活用について、内閣府で事務レベルの勉強 会を設置することを明らかにした。税制優遇が受けられる無利子国債 の発行が金持ち優遇につながるとの批判があることについては、富裕 層の資金がシンガポールなどに「どんどん逃げている」と説明し、金 持ち優遇との批判は「当たらないと思う」と語った。

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