米戦略石油備蓄を市場調整や安定の「手段」として活用を-ライス大提

米政府は戦略石油備蓄を「決定的 な手段」として、市場予測の調整や相場の安定性拡大、石油輸出国機 構(OPEC)との協調強化などに使うべきだとの研究をライス大学 がまとめた。

ライス大ジェームズ・ベーカー公共政策研究所のジャリア・エラ ス、エイミー・ジャッフェ氏の共同研究によると、1990-91年の湾岸 戦争中とそれ以前には戦略備蓄が効果的に使われていた。備蓄と石油 生産余力が原油価格を安定化させたという。しかし、2008年に原油価 格が過去最高値を付ける前には有効に活用されなかった。

「米国の地球温暖化対策のエネルギー市場に及ぼす影響」と題さ れた研究の一環で、「今後の米大統領は就任次第、政権の石油備蓄政策 を明確に公表すべきだ。オバマ政権はこれを実施しておらず、検討す る必要がある」と提言した。

米国を含めた世界各国の政府は07年と08年に備蓄を増やし、「原 油市場の参加者やOPECに対して、戦時の大規模な供給不足が起き ない限り戦略備蓄を価格抑制に使わない姿勢を示した」と指摘。

このため備蓄原油が急に市場に流入するとの懸念がなくなったこ とから、投機的な動きを容認したと同研究はみている。ニューヨーク 商業取引所(NYMEX)の原油先物価格は08年7月に147.27ドル の過去最高値を付けた。

同研究は価格規制、輸入規制、補助金、環境規制などが米国のエ ネルギー問題を悪化させたことも指摘した。