米銀行株、清算価値より低い水準で取引-上昇率は他の業界より低迷

米証券会社リーマン・ブラザーズ・ ホールディングス破たんから2年経過したにもかかわらず、投資家は 依然、先進国の銀行株を清算価値より高い価格で購入することに消極 的だ。

KBW銀行株指数は簿価の95%の水準で取引されている。これは 2008年以前には見られなかった水準だ。欧州や日本と金融機関の株価 も、負債を差し引いた純資産より低い水準で推移している。S&P500 種株価指数を構成する金融機関は、7-9月(第3四半期)に入って からの株価上昇率が6%。どの業界よりも小幅な伸びにとどまり、S &P500種のリターンの約半分にすぎない。

弱気派は、鈍化している経済成長や米住宅市場の低迷、規制強化 が合算されることで、銀行収益は今後、限定的なものになり、不良債 権は増加する恐れがあると指摘する。その一方で、ウェルズ・キャピ タル・マネジメントやデュポン・キャピタル・マネジメント、セキュ リティー・グローバル・インベスターズは、低いバリュエーション(株 価評価)やS&P500種の業種の中で最も速いペースでの収益拡大見 通し、06年以来となる貸倒引当金の減少を考慮すると、銀行は無視す るにはあまりにも魅力的だとみている。

セキュリティー・グローバル・インベスターズのファンドマネジ ャー、マーク・ブロンゾ氏は「トレーディングの実績が好調となるこ とや、貸し出し業績が素晴らしいものになることは分からないが、そ れは問題ではない。銀行が良好に見えて、簿価が拡大するのに十分速 いペースで与信が改善しているためだ」と指摘。「このセクターは順調 になるだろう」と述べた。