東証:武富士株を監理ポストに移行-「上場廃止の恐れ」で

東京証券取引所は27日、消費者金 融武富士の株式を上場廃止の恐れがある場合の監理ポストに移行した。 会社更生法適用を近く申請する方向で最終調整に入ったと報じられた のを受けた措置。午後2時51分から再開された取引では売り注文が殺 到し、売買が成立しないまま終了した。

民間調査機関の東京商工リサーチによると、負債総額は6月末現在 で4336億円という。破たんすれば2010年では日本航空に続いて2番目 の規模となる。東証は27日朝から事実確認のため武富士株の売買を一 時停止。「新たな事実が生じた場合は直ちに開示する」との武富士の対 応を受け、東証は監理ポストでの取引再開を判断した。

27日の武富士株は前週末5円(2.9%)安の166円の売り気配で、 差し引き約3290万株の売り注文を残した。5円刻みの値幅で9分間だ け取引を受け付けた。朝方のブルームバーグ・データでは値幅制限いっ ぱいの50円安の121円の売り気配となっていた。

武富士は過払い利息返還負担が重く自力再建を断念、法的整理を進 めると27日付の日経新聞朝刊が報じた。武富士は同日午後、現時点で は「報道のような事実はない」としながらも、「事業再構築のため現在 さまざまな方策を検討している」などとするコメントを発表した。

武富士株の上場来安値は14日に付けた151円。他の消費者金融株 も軒並み安く、27日終値はプロミスが11%安、アコムは10%安、アイ フルは22%安となった。プロミスは三井住友、アコムは三菱UFJと大 手銀行グループの傘下。私的債務調整手法「事業再生ADR手続き」を 昨秋申請して再建中のアイフルと武富士はともに独立系だ。

MFグローバルの山中威人アナリストは、「報道が事実なら消費者 金融業界全体にとってネガティブなニュースだ」と指摘。武富士が仮に 会社更生法を申請すれば、破たん手続き上、債権者として利息返還請求 をする利用者が増え「連鎖的に他社にも請求が殺到する可能性が高い」 とし、カード会社も含め各社の負担増加を懸念している。