WTI、指標原油の地位揺らぐ-油送管閉鎖で大幅変動、需給反映せず

ウエスト・テキサス・インターミ ディエート(WTI)の指標原油としての地位が揺らいでいる。パイプ ラインの閉鎖で原油価格の変動幅が欧州の2倍に達し、需給を正確に反 映していないとの見方が強まっているためだ。

カナダから米国に日量67万バレルを油送するエンブリッジ・エナ ジー・パートナーズのパイプラインは8日間閉鎖された。ニューヨーク 商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物の先週の取引レンジは

5.29ドルで、ロンドンの北海ブレント原油の2.65ドルの約2倍とな った。

先週の値幅の差は5月以降最大。米国の原油先物の引き渡し地点と なるオクラホマ州クッシングの原油在庫は過去最高水準近くに達してい る。これら2つの状況から考えて、WTIは世界の原油需要を正確に反 映していないとの懸念がトレーダーの間で強まっている。サウジアラム コは1月、WTIの基準価格としての利用を停止した。

エネルギーコンサルティング会社、プレステージ・エコノミクス (テキサス州オースティン)のジェイソン・シェンカー社長は「WTI は昨年を通じて世界の原油需要を反映する指標としては理想的ではない ことが証明されている」と述べた。同氏はWTIでヘッジしようとする と供給途絶や米中部での在庫過剰によるリスクにさらされると指摘し た。

原油先物の期近物の過去20日間のボラティリティ(変動率)はW TIが23日、28.6%と2週間ぶりの高水準だった28.8%から低下し た。北海ブレントは19%から17.4%に低下し、4月30日以来の低水 準。

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