ブラックストーン:100億ドル規模の企業買収可能-融資に銀行前向き

プライベートエクイティ(PE、 未公開株)投資で世界最大手の米ブラックストーン・グループは、銀 行が融資に前向きになっているとして、100億ドル(約8460億円)規 模の企業買収は可能との見方を示した。不動産市場が安定化しつつあ るともみている。

同社のシニア・マネジングディレクター、ギャレット・モラン氏 は同規模の買収を可能とする50億ドルの銀行融資が得られる状況だ と指摘。ニューヨークで23日開催された投資家会議で「市場は非常に 良く機能している」と述べた。

世界的な金融危機で2007年半ばに信用市場が機能不全に陥って から、企業買収会社は苦戦し、史上最大のレバレッジド・バイアウト (LBO、買収先の資金などを担保に外部から資金を調達して実行す る買収)ブームは終えん。ブルームバーグの集計データによれば、年 初から9月22日までに発表された買収案件は681億ドルと、07年の 同時期の4436億ドルを大きく下回っている。

ブラックストーンは5月、決済サービスを手掛ける米フィデリテ ィ・ナショナル・インフォメーション・サービシズを他の複数のPE 会社とともに150億ドル余りで買収する計画を断念している。事情に 詳しい関係者によれば、フィデリティが価格引き上げを求めていた。 買収が成立していれば、ブラックストーンが07年7月に実施した200 億ドル規模のLBO以来最大規模の案件となるはずだった。

ブラックストーンはまた、不動産投資も銀行融資の凍結緩和を受 けて成立する公算が大きくなっているとの見方を示した。同社の不動 産事業の共同責任者、ジョナサン・グレー氏は「商業用不動産向けに 非常に有利な投資環境となっている。ファンダメンタルズが落ち着き 始めた」と語った。