米市場のIPO:計画に対する実現度合い、今年は約10年ぶり低水準

米国での新規株式公開(IPO) は今年、計画申請された規模に対する実現の度合いが約10年間で最 低となっている。

ニューヨーク証券取引所とナスダック市場で今年これまでに実施 されたIPOの総額は191億ドル(約1兆6100億円)。ブルームバ ーグのデータによると、これに対して申請段階での規模は489億ドル で、その差は少なくとも1999年以来最大だ。今年はテレビの視聴率 調査などを手掛ける米ニールセン・ホールディングスやマルチメディ ア企業の米デマンド・メディア、自動車メーカーの米ゼネラル・モー ターズなどが、米証券取引委員会にIPOを申請している。

今年は実施されたIPOのうち61%のケースで株式を購入した 投資家に損失が発生しており、年内IPOを申請した企業の半数以上 がまだ計画を完了していない。実施されたIPOでは規模が見込みを 下回ったケースが全体の68%となるなか、金融危機で投資引き揚げを 妨げられたプライベートエクイティ(PE、未公開株)とベンチャー キャピタル(VC)会社は依然として持ち株売却の機会をうかがって いる。

米PE会社ウォーバーグ・ピンカスの資本市場責任者、クリスト ファー・ターナー氏は「しばらくの間、厳しい状況が続く」との見方 を示し、「IPOの実施ペースに対し、大規模な計画が待機している という状況が続くだろう。投資家はIPOでの投資で損失を被ってお り、IPOの条件設定に厳しい目を向け、大幅な値引きを求めつつあ る」と指摘した。