IMFのブランシャール氏:欧州経済の実態と投資家の認識に隔たり

国際通貨基金(IMF)のチーフ エコノミスト、オリビエ・ブランシャール氏は23日、欧州諸国の資金 需要に関する投資家の認識と、域内経済の実態には隔たりがあるとの 見方を示した。

ブランシャール氏はワシントンでの講演で、欧州連合(EU)当 局とIMFは資金不足に陥る恐れがある域内諸国向けに金融支援メカ ニズムを打ち出したが、「市場はそれで十分なのか疑問視している」と 指摘。その上で「欧州の状況は大方の予想よりも良く、認識と実態に は開きがある」と述べた。

ユーロ圏諸国とIMFは5月、欧州のソブリン債危機に歯止めを かけるため、ほぼ1兆ドル(約85兆円)規模の金融支援策を共同で打 ち出した。4カ月後の現在、投資家の間ではいわゆる欧州周辺国の債 券を敬遠し、ドイツ債など安全性の高い債券への投資を優先させる動 きが続いている。景気回復ペースの鈍化が周辺国の財政赤字削減の取 り組みに水を差す恐れがあるとの懸念が背景にある。

ブランシャール氏は、IMFは「先進国の成長率はプラスながら 低水準にとどまる」と予測していると説明。新興市場の成長率につい ては、潜在成長率を背景に「非常に高い水準」を維持すると判断して いるという。IMFは2週間内に最新の世界成長率見通しを公表する。

円相場問題など討議へ

同氏はまた、「今後数カ月にわたり突っ込んだ討議を行う諸問題」 には、ドイツの経常黒字に対する各国の不服の是非、円相場の下落、 どの新興国通貨がどの程度上昇すべきかなどが含まれると指摘した。

同氏はこのほか、具体的な数字を示さずに、IMFは景気が二番 底に陥る「確率は高くない」とみていると説明。さらに新興市場への 資本の流れは「長期にわたり続く」との見通しを示した。

-- Editors: Brendan Murray, Kevin Costello

--* 参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 柴田 広基 Hiroki Shibata +81-3-3201-8867 hshibata@bloomberg.net Editor:Yoshito Okubo 記事に関する記者への問い合わせ先: Sandrine Rastello in Washington at +1-202-654-4318 or srastello@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Christopher Wellisz in Washington at +1-202-624-1862 or cwellisz@bloomberg.net.

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