米国株:下落、銀行の業績を懸念-失業保険申請も増加

米株式相場は下落。S&P500 種株価指数は過去1カ月で最長の連続安となった。金融機関の業績見 通し悪化や米新規失業保険申請件数の増加が売り材料になった。一方、 テクノロジー株は堅調に推移した。

ゴールドマン・サックス・グループとシティグループは下落。バ ンク・オブ・アメリカ(BOA)が両社の業績見通しを引き下げたほ か、ボルカー元連邦準備制度理事会(FRB)議長が、米住宅ローン 市場は「完全に破たん」していると述べたことが背景。S&P500 種の不動産株指数は2.7%値下がりした。一方、アップルは過去19 日間で17日目の値上がりとなった。時価総額で一時、中国のペトロ チャイナ(中国石油)を抜き、世界2位に浮上した。

S&P500種株価指数は前日比0.8%安の1124.83。これで 3日続落となり、8月24日以来最長の連続安。ダウ工業株30種平 均は76.89ドル(0.7%)下落の10662.42ドル。

パーマネント・ポートフォリオ・ファンズ(サンフランシスコ) で約80億ドルの運用に携わるマイケル・クジオ氏は、「ひどい相場 だ」と発言。「この日の経済統計は芳しくない内容だったし、影響力 のある人物の発言も重なった。その上、好調な上昇局面の後とあり、 売り浴びせの環境が整っていた。経済は成長停滞の段階にある。投資 家が反応したのはそのためだ」と述べた。

S&P500種は9月に入って7.2%上昇。大手テクノロジー企業 による自社株買いや配当、買収の発表が相次いだことが好感された。 S&P500種は4月に付けた年初来高値からは7.6%下落。高水準で 推移する米失業率や多額の債務を抱える欧州各国の歳出削減を要因に 世界の景気回復が足踏みするとの懸念が背景にある。

失業保険申請件数

米株式相場はこの日下落して始まった。通常取引開始前に発表さ れた先週分の失業保険申請件数は前週比で増加し、景気低迷を背景に 企業がなお雇用に慎重になっていることを示した。米労働省が発表し た18日に終わった1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は前週から1万2000件増加して46万5000件。

米中古住宅販売が発表されると、S&P500種はこの日の安値か ら戻し、その後はほぼ終日、もみ合った。全米不動産業者協会(NA R)が発表した8月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算、以 下同じ)は7.6%増加の413万戸。これは、1999年の統計開始以降 で最低となった7月の384万戸に次いで2番目に低い。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は7.1%増だ った。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズ(シンシナティ)で 133億ドルの資産運用に携わるピーター・ソレンティーノ氏は「ま さに見通しは交錯している」と指摘。「経済活動に具体的な強さがあ るとは言い難い。株式相場は買われ過ぎと売られ過ぎの間で揺れる動 きとなるだろう」と述べた。

金融株が安い

S&P500種の金融株指数は2%安と、業種別10指数の値下 がり率トップ。BOAはゴールドマンとシティグループ、モルガン・ スタンレーの第3四半期(7-9月)の業績見通しを引き下げた。B OAは「夏季の深刻な低迷がトレーディングを圧迫している」と説明 した。

ゴールドマンとシティグループはいずれも2.1%安。モルガ ン・スタンレーは0.8%値下がり。

アップルは0.4%高の288.92ドル。一時は292.76ドルを 付けた。同株価水準では時価総額は2671億ドルと、中国のペトロチ ャイナ(中国石油)を抜き、世界2位になった。ただ、終値では3位 に後退。時価総額の首位はエクソンモービルで3110億ドル。