米国債:10年債5日続伸、FRBが国債購入を拡大との観測

米国債相場は上昇。10年債利 回りは一時、3週間ぶりに2.50%を下回った。米国の景気下支えの ため、米連邦準備制度理事会(FRB)が国債購入を増やすとの観測 が背景にある。

10年債は5営業日続伸と、過去約1年で最長の上昇局面となっ た。先週分の新規失業保険申請件数が予想外に増加したことがこの日 の買い材料となった。2年債利回りは、過去最低まで1ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)未満の水準となった。21日の米連邦 公開市場委員会(FOMC)の声明は追加金融緩和の用意があると言 及した。

米国大和証券の債券部門責任者、レイ・レミー氏は、「今後2- 3週間に発表される経済指標はすべて精査されるだろう。そこで経済 の脆弱(ぜいじゃく)さを示すものがあれば、相場は上昇し、利回り は低下する」と指摘。「FRBがすぐにでも措置を講じることを誰も が予想するだろう」と加えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時3分現在、10年債利回りは前日比2bp低下し2.55%。 同年債(表面利率2.625%、2020年8月償還)価格は、1/8上げ て100 22/32。同利回りは一時2.48%と、1日以来の低水準を付 ける場面があった。

2年債利回りは1bp低下し0.42%。前日は過去最低の

0.41%を付けた。30年債利回りは3bp下げて3.72%。

失業保険申請

米労働省が発表した18日に終わった1週間の新規失業保険申請 件数(季節調整済み)は前週から1万2000件増加して46万5000 件。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は45 万件だった。前週は45万3000件(速報値は45万件)に修 正された。

またこの日発表された8月の米中古住宅販売件数と景気先行指標 総合指数は、ともにエコノミスト予想を上回った。これを手掛かりに、 米国債は上げ幅を縮めた。

全米不動産業者協会(NAR)が発表した8月の中古住宅販売件 数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比7.6%増加の413 万戸。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想 中央値は7.1%増だった。

BNPパリバの金利ストラテジスト、サブラト・プラカシュ氏は、 「経済指標はここ3カ月ほどで軟化したというのが市場の多くの見方 だ」と指摘。「こうしたことから、今回の中古住宅販売の数字はあま り影響がない。きょうも上昇が続いたのはこのためだ」と述べた。

米民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した8月の米景気 先行指標総合指数(LEI)は前月比0.3%上昇。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.1%上昇だ った。

FRBの「緩和策」

FOMCは21日の声明で、「委員会は今後も経済見通しと金融 の動向を見守り、景気回復を支援し時間をかけてインフレを責務と一 致する水準に戻すため、必要に応じて緩和措置を追加する意向だ」と 表明した。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トーマス・ディガロマ氏は、「私は押し目で買いたいという気持ちだ。 量的緩和が11月に実施されるとみているからだ」と語った。

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