欧州債:独10年債上昇、回復懸念で-ポルトガルとのスプレッド縮小

欧州債相場は上昇。ドイツ10 年債利回りはここ1カ月で最大の下げとなった。米景気減速で世界経 済の回復が損なわれるとの観測から、域内で最も安全とされるドイツ 国債に対する需要が高まった。

独30年債利回りは1週間ぶりに3%を割り込んだ。連邦公開市 場委員会(FOMC)は21日の声明で、インフレ率を適正水準に押 し上げ、景気を浮揚させるために、必要に応じて追加金融緩和を実施 する用意があると表明した。

この日のポルトガル国債相場はドイツ国債を上回る伸びとなった 結果、ポルトガル国債とドイツ国債のスプレッド(利回り格差)は縮 小した。ポルトガルが2014、20年償還の国債を計7億5000万ユー ロ(約850億円)入札したことが手掛かり。

DZバンクの債券ストラテジスト、グレン・マルシ氏(フランク フルト在勤)は、「米経済の力が低下し、一段の量的緩和が必要とな れば、輸出を基盤としているドイツ経済にとっては悪材料となるだろ う」と発言。ただ、「大幅赤字と重債務を抱える諸国の問題が景気減 速で悪化するとの懸念から、質への逃避の動きも多少あった」と続け た。

独10年債利回りは一時、前日比12ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.34%と、先月24日以降で最大の下げと なった。ロンドン時間午後3時半現在は2.36%。同国債(表面利率

2.25%、2020年9月償還)価格は0.77ポイント上げ99.01。独 30年債利回りは8bp下げ2.97%となった。

ポルトガル10年債相場は入札後に上昇。調達額は目標としてい た7億5000万ユーロから10億ユーロのレンジの下限だった。同利 回りは16bp下げ6.17%。独10年債とのスプレッドは9bp縮小 し376bpとなった。