「アイルランドはギリシャではない」-国債入札成功でも説得は続く

【記者:Dara Doyle】

9月22日(ブルームバーグ):アイルランドのカウエン首相は、 21日の国債入札の成功によって同国の救済の必要をめぐる懸念が差 し当たり緩和されたとしても、国内の銀行支援が財政を破たんさせ ることはないと投資家を納得させる必要になお迫られている。

アイルランド政府が昨年国有化されたアングロ・アイリッシュ 銀行が必要とする資本注入額の算定を急ぐ中で、アイルランド10年 国債の利回りは1997年以後で最も高い水準近くで推移。政府はアン グロ・アイリッシュに既に220億ユーロ(約2兆4800億円)を投入 しているが、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S& P)は、最終的な国庫負担額が国内総生産(GDP)の20%に相当 する350億ユーロに膨らむと試算している。

近代の歴史上で最悪のリセッション(景気後退)が税収を抑え、 アングロ・アイリッシュの救済費用が膨らむ中で、ファンドマネジ ャーの間で、アイルランドをめぐる懸念が再燃しつつある。総額15 億ユーロの国債発行が順調に消化されたのを受けて、カウエン首相 は予算の削減ペースをさらに加速させることが求められるだろう。

米シティグループのチーフエコノミストで、イングランド銀行 (英中央銀行)金融政策委員会(MPC)元委員のウィレム・ブイ ター氏は、ダブリンでのインタビューで、「アイルランド当局が自 国の財政と銀行システムが抱える負債とをはっきり隔てることがで きさえすれば、ソブリン債の現在と予見できる将来のエクスポージ ャーにうまく対処できるだろう」と述べた。

同氏は「増税と給付引き下げを強いられるアイルランド国民に とって極度に痛みを伴うものとなろうが、実行は必ず可能だ。ここ はギリシャではないからだ」と話す。

レニハン財務相は、アングロ・アイリッシュに対する国庫負担 額の見積もりを今月公表するとしているが、財務省報道官は発表の タイミングについてそれ以上の詳細を明らかにしていない。

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