【今日のチャート】膨らむ米国企業の余剰資金、M&Aに向かう

米国企業は、合併・買収(M& A)を推進することにより、膨らんだ余剰資金を解消し始めている。 元米連邦準備制度理事会(FRB)エコノミストで現在はヤルデニ・ リサーチ社長のエドワード・ヤルデニ氏が指摘した。

今日のチャートは、米企業が保有する現金・短期証券などの流動 資産の米株時価総額に対する割合で、企業の資金余剰の度合いを示し ている。それぞれFRBとブルームバーグのデータを基にまとめた。

企業が保有する流動資産は6月30日現在で、合計1兆8500億ド ル(約157兆円)。時価総額に占める割合は14.7%と、3カ月前か ら1.9ポイント上昇した。この割合を上回ったのは、直近の弱気相場 が底を打った直後の昨年3月末時点の15.5%のみ。

ヤルデニ氏は21日のリポートで、同じような比較を行った上で、 今年は株価が10-12月期に急落した2008年の再来とはならない理 由としてM&Aを挙げた。同氏のまとめによると、時価総額に対する 流動資産の割合は過去20年間で最高水準にあるという。

同氏は現金について、ほとんど何も利益を生み出すことはなく、 一株当たり利益(EPS)の低下につながる効果を持つと指摘した上 で、「ただ、M&Aの加速化には結びつき始めている」と述べた。

ブルームバーグのデータによると、7-9月期に発表された世界 のM&A案件は総額5260億ドル規模と、2年ぶり高水準。100億ド ル以上の大型案件も十数件含まれる。

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