UBS:JPモルガンの高木氏を採用-アジアで調査業務拡大

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スイスの銀行最大手UBSは、米J Pモルガン・チェースから食品・飲料業界の有力アナリストである高木 直実氏を採用した。高成長が続くアジア地域などに、活路を求める日本 企業や投資意欲を高める投資家が増える中、日本とアジアでエクイティ 調査業務を強化する方針だ。

高木氏は今週UBS証券に入社した。UBSの株式調査部長で今月 から日本を含むアジア全体を統括することになったダミエン・ホース氏 (37)がブルームバーグ・ニュースのインタビューで明らかにした。今 後数週間以内に、さらに人材採用を拡大するとしている。高木氏は2010 年の日経ヴェリタスのアナリストランキングで同業界トップ。

外国証券や大手邦銀の間では、手数料や報酬を稼ぐため、競合他社 からエクイティ関連業務などで、優秀な人材の積極的な採用がここ数カ 月で顕著になっている。高木氏の入社は最近のUBSの日本でのシニア レベルでは少なくとも3人目。同社は株式調査だけでなく、債券関連や 投資銀行業務も強化している。

UBSのホース氏は、「年金基金やヘッジファンドなど国内の顧客 はアジアのマーケットへのアクセスを求めている」と指摘。中国など経 済成長の著しいアジア地域へ日本企業が進出する中、包括的に日本とア ジアで調査業務を強化することが重要だと述べた。

国内外の食品・飲料業界などでは、株式の移転を伴うM&A(合併・ 買収)関連の取引が活発化している。国内ビール2位のアサヒビールは 先月、オーストラリア飲料販売3位のP&Nビバレッジズの全株式を約 272億円で取得すると発表した。キリンホールディングスやサントリー ホールディングスもM&Aを検討している。

有力アナリストの引き抜き活発化

UBSは、先月、米シティグループ証券でマネージング・ディレク ターを務めていた渡邉佳史氏を投資銀行本部・金融法人グループの責任 者に起用し、国内金融機関との関係強化に取り組んでいる。5月には野 村ホールディングスで執行役員を務めていた中村善二氏を債券本部長 に抜擢した。

日本企業の株式関連業務をめぐっては最近、国内外の金融機関の間 で業務を強化する動きが広がっている。仏BNPパリバは部門の陣容を 拡大、米バンク・オブ・アメリカは調査企業数の増加を進めている。ま た、ドイツ証券では今月、証券・保険業界担当の有力アナリストとして 知られる村木正雄氏を採用した。

一方、三井住友フィナンシャルグループ傘下の日興コーディアル証 券も部門を増強。年内に調査担当者を現在の約30人から50人に増やす 方針だ。先週は三菱UFJモルガン・スタンレー証券から紙・パルプ産 業のトップアナリストである岡芹弘幸氏をシニアアナリストとして採 用した。

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