【テクニカル分析】長期金利1.15%が節目、下期は上振れ時の買い有効

みずほ証券の三浦哲也チーフマー ケットアナリストは日本の長期金利について、4月からほぼ一貫して 右肩下がりのトレンドを形成する過程で1.15%に節目ができたと指 摘した上で、「下期はここを上振れた水準での買いが有効だ」とみてい る。

長期金利の指標となる新発10年国債利回りは、2010年度上期に

1.405%(4月7日)から0.895%(8月25日)まで低下した。その 後、8月後半からは1.1%付近に上昇しているが、三浦氏は、四半期 ごとの金利の中央値は4-6月期の1.24%から、7-9月期には

1.045%まで下がっており、上期を通じると1.15%がちょうど節目に 当たると言う。

また、ほぼ半年間にわたって金利低下が進んだことから、特定の 価格帯に取引が集約されていないものの、複利ベースの終値では1.10 -1.15%に収まったのが全体の16%超で最も多かった。三浦氏による と、0.95-1.00%や1.15-1.20%での取引が比較的に少なかったこと もあって、「1%割れでの売り、1.15%超での買いといったレンジワー ク色の強い展開で下期が始まる可能性が高い」とみる。

下期入り後に金利を押し上げる要因として、11年度予算案とそれ に伴う国債発行計画が挙げられる。三浦氏は、国債費などを除く歳出 の大枠を毎年71兆円以下に抑制することを狙った「中期財政フレーム」 が堅持されないと、長期金利は国債増発リスクを嫌気して一時的に上 昇する場面が出てくると予想する。

しかし、10-12月期にはエコカー補助金打ち切りの反動やドル 安・円高の景気押し下げ効果が表面化するリスクがあり、政府が景気 に配慮した財政運営姿勢を採用する場合でも、市場の景気回復期待を サポートするには至らない可能性が高い。このため三浦氏は、「長期金 利が下期入り後に上昇しても一時的な動きにとどまり、節目の1.15% から上振れる場面では着実に押し目買いで対応していきたい。景気減 速が意識されれば1%割れが十分に視野に入る」と話した。

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