欧州債:アイルランド中心に周縁国国債が上昇、入札好感-独債も高い

欧州債相場は上昇。アイルラン ドが実施した15億ユーロ相当の国債入札が順調だったほか、米連邦 公開市場委員会(FOMC)が米国債購入を増額する可能性を示唆す るとの観測が背景にある。

アイルランド国債相場は7営業日ぶりに上昇し、スペインとギリ シャの両国債相場も上げた。これら3カ国はこの日、総額89億ユー ロ(約1兆円)の国債入札を実施した。FOMCを控え、ドイツ国債 相場も高い。アイルランド国債のドイツ国債に対するプレミアム(上 乗せ利回り)は先日に4%を超えたものの、この日は縮小した。

INGグループの先進国債券戦略部門の責任者を務めるパドライ ク・ガービー氏(アムステルダム在勤)は、「相場下落が入札に貢献 したのは明らかだ」と述べた上で、周縁国の国債とドイツ国債とのス プレッドの「収束が進み、プラスの方向へと動く前兆だ」と語った。 「ギリシャ国債入札で利回りが4%未満だったのはとりわけ好材料だ」 と付け加えた。

ロンドン時間午後4時35分現在、アイルランド10年債利回り は前日比17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の

6.37%。同年限のドイツ国債に対するプレミアムは384bpと、前 日の401bpから縮小した。同国債(表面利率4.5%、2020年4月 償還)価格は1.055ポイント上げ86.86。

アイルランドはこの日、2014年と18年償還の国債を入札した。 スペインは合わせて70億ユーロの12カ月物・18カ月物証券を発行。 発行額は目標の上限だった。ギリシャは13週間物証券を3億9000 万ユーロ入札した。利回りは3.98%。

スペイン10年債利回りは3bp低下の4.22%、ギリシャ10 年債利回りは27bp下げ11.34%となった。

一方、ドイツ10年債利回りは前日比2bp低下の2.45%。ブ ルームバーグのエコノミスト調査では、FOMCは低金利を継続する 姿勢をあらためて示すとみられている。米パシフィック・インベスト メント・マネジメント(PIMCO)のグローバル戦略アドバイザー、 リチャード・クラリダ氏は前日、FRBが金利決定とともに声明の文 言を通じて年内に米国債を買い増す可能性を示唆し、市場に準備を促 す可能性があるとの見方を示した。