日本の空に熱気、格安航空が相次ぎ参入-路線見直しなど待ったなし

日本の航空市場は格安航空(LC C)の相次ぐ参入で価格競争が激化しそうだ。格安旅客の新規需要の 掘り起こしが期待される一方、LCCへの需要シフトの可能性もある。 生き残りをかけ、航空各社の対応が一段と熱を帯びてくる。

マレーシアのエア・アジア傘下のLCC、エア・アジアXは21 日、12月9日から日本へ参入すると発表した。羽田-クアラルンプー ルに週3便を運航し、キャンペーン価格は片道5000円。羽田への海外 LCCの本格的な就航は初めてだ。

国土交通省によると、日本へ定期便を就航させている海外LCC は、豪ジェットスターや韓国エア・プサンなど5社。今秋には首都圏 空港の発着枠が拡大するため、アジアのLCCの日本進出が加速する とみられている。LCCは機内食を有料にするなどのサービス簡素化 でコストを抑え、通常に比べて運賃が大幅に安いのが特徴。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の姫野良太シニアアナリス トは、LCCについて「新規需要の掘り起こしという点ではポシティ ブ。ただ、既存路線の顧客がLCCへシフトするだけの現象も予測さ れる」と指摘する。全日本空輸や日本航空への影響は「各社の取り組 み次第」と述べ、「既存路線の廃止を含め抜本的な取り組みができれば 収益力改善につながるだろう」とコメントした。

全日空は9日、香港の投資家グループなどとLCCを共同設立す ると発表した。新会社は2010年末に設立、11年度下期に全日空と別 ブランドで運航を開始し、新規需要の取り込みを狙う。新会社は単一 機種による単純な折り返しパターンの運航のほか、シンプルで自動化 したサービスなどで低コスト化を進める。

再建中の日航もLCC検討

再建中の日本航空もLCC事業について検討すると表明している。 8月末には東京地方裁判所へ更生計画案を提出した。馬渕澄夫国土交 通相は21日のインタビューで日航について、11月末とされる裁判所 の認可の判断を「しっかり見守る」と述べた。

姫野氏は今後の国内航空の取り組みとして、LCC参入で搭乗率 が低下した既存路線を「効率的に縮小していけるかどうかに注目した い」と述べた。

国交省もLCC育成方針を打ち出している。成田国際空港に対し てはLCC専用ターミナルの整備を要請した。馬渕国交相はLCCを 後押しするような「インセンティブを考えたい」と述べるとともに、 「航空会社の自助努力は必要」と強調した。

--取材協力:山口祐輝、クリス・クーパー、岩谷多佳子、占部絵美

Editor:Takeshi Awaji、Hideki Asai

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