米企業の自社株買い、1-9月期は過去最大の伸び-低金利が追い風に

過去最低水準の金利を追い風に、 米企業の自社株買いが過去最大の伸びを見せている。

調査会社ビリニー・アソシエーツの集計データによると、米企業 が6月末以降に発表した自社株買いは計559億ドル(約4兆8000億円)。 4-6月(第2四半期)は935億ドル、1-3月(第1四半期)は1083 億ドルに上った。これに対し、2009年は通期で総額1250億ドルだっ た。企業は自社株買い資金の調達に債券の発行を利用している。バー クレイズのデータによると、米投資適格級社債の平均利回りは先月、 過去最低の3.70%に低下した。

S&P500種株価指数のバリュエーション(株価評価)が1954年 以降の平均を24%下回る水準で推移する中、マイクロソフトやペプシ コ、ヒューレット・パッカード(HP)などの企業は、低い資金調達 コストを利用して自社株買いを実施し、1株利益の向上を図っている。 景気の先行き不透明感が強過ぎて新規プロジェクトや企業買収に踏み 切れないという経営者の心理も、自社株買いの選択に反映されている とみられる。

MFSインベストメント・マネジメントのジェームズ・スワンソ ン最高投資責任者(CIO)は、「債券市場では今、コストが非常に安 くなっている。債券を発行して資本調達コストを決め、その後、発行 済み株式数を縮小するよう、市場は呼び掛けているのも同然だ」と指 摘した。

ビリニーの調査によると、今年の米企業による自社株買いの発表 は総額2580億ドルと、昨年の1-9月期の520億ドルのほぼ5倍。こ れはビリニーが集計を開始した2000年以降の1-9月期のデータと しては最大の伸び。