債券反発、追加緩和観測受けた米債高や株反落で買い-超長期が大幅高

債券相場は反発。前日の米国市場 で、連邦準備制度理事会(FRB)による追加緩和観測が強まり、米 国債相場が上昇した流れを引き継ぎ買いが優勢となった。株式相場が 下げに転じたことも買い材料視されており、需給改善期待から超長期 債が大幅高となり、先物や長期債も堅調となった。

三井住友海上きらめき生命保険の堀川真一経理財務部運用担当部 長は、きょうの債券市場について、日経平均株価が朝高後に売られて 下げたほか、超長期債はこれまで売られていたので、押し目買いが入 ったと話した。

東京先物市場で中心限月12月物は反発。前週末比10銭高の142 円22銭で始まり、いったん8銭高まで上げ幅を縮めた。しかし、日経 平均株価の軟化もあって、その後に買いが膨らむと、徐々に水準を切 り上げ、一時は39銭高の142円51銭まで上昇。中心限月としては今 月1日以来の高値を付けた。結局、26銭高の142円38銭で引けた。

週明け20日の米国債相場は続伸。21日に開かれる米連邦公開市 場委員会(FOMC)の声明が一段と緩和的な内容になるとの観測が 背景。FRBが51億9000万ドル規模の米国債買い切りオペを実施し たことを材料に長期債中心に上昇した。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、FOMC は21日、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を「長期にわたっ て」現行の低水準で据え置き、FRBが保有する証券を一定規模に保 つ意向をあらためて表明する可能性が高い。市場ではFOMC声明文 が一段と緩和的な内容になるとの観測も出ており、将来の追加緩和期 待が根強い。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、政策 変更がなくても、次回11月での追加緩和を示唆する声明文が出る可能 性があると指摘。ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、 「次回は11月初めと間が空くため、先回り的に動く可能性も否定でき ない」と説明した。

長期金利は1.04%まで低下

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の310回債利回 りは、前週末比1ベーシスポイント(bp)低い1.06%で始まった。し ばらく1.055-1.06%で推移したが、午後に入ると徐々に水準を切り 下げ、一時は3bp低い1.04%と2営業日ぶりの低水準を付けた。午後 3時以降は2.5bp低い1.045%で推移している。

超長期債が大幅高。20年物の121回債利回りは同6.5bp低い

1.79%まで低下しており、16日以来の1.8%割れとなった。前週に20 年債入札を無事に通過したほか、来月半ばまで超長期ゾーンの入札が 実施されないことから需給改善を見込んだ買いが入ったもようだ。

RBS証券の徐瑞雪債券ストラテジストは、この日に国債償還を 迎えるほか、長期ゾーンの利付国債入札が来月上旬までないため需給 が良好なことを挙げ、「朝方の取引でも中期から長期ゾーンでは買いが 優勢」だと話していた。

こうした中、日本証券業協会が21日に発表した8月の公社債投資 家別売買高(短期証券除く)によると、都市銀行は4658億円、地方銀 行は5276億円、農林系が5638億円、信用金庫が5172億円、生保・損 保が5148億円、その他金融機関が5319億円の買い越しとなった。

三井住友きらめき生命の堀川氏は、「都市銀行は超長期債を買って、 長期債を売ったようだ。超長期ゾーンと短いゾーンの両サイドを持っ ていて、リスクを考慮して動いている感じ」と話した。

--取材協力:赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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