英政府、銀行救済に伴う債務の利払いに苦慮-年間約4300億円

英政府が今回の信用危機下で銀行 救済につぎ込んだ経費は、世界大戦を除く同国の歴代政策の中で最高 額に達した。政府が回収方法を模索する中で、経費増は続いている。

米国、仏、スイスではそれぞれの銀行が公的資金を返済したのに 対して、英国ではロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グルー プ(RBS)とロイズ・バンキング・グループの救済に投じた公的資 金660億ポンド(約8兆8000億円)が未回収となっている。JPモル ガン・チェースの推計によると、両行の経営権取得に充てた政府債務 の利払いだけで年間約32億ポンド(約4300億円)に上るという。

これは、英国の納税者が昨年アフガニスタンでの軍事作戦に費や した金額と同水準で、政府の当初見通し(20億ポンド)を上回ってい る。英政府は両行の持ち株を売却したい考えだが、株価が買値を下回 る水準で推移しているため、売却は不可能。さらに政府の諮問委員会 は、両行の小口金融部門と投資銀行部門を分割するかどうかの決定を 今後1年間下さない予定だ。

1980年代の国営事業民営化の際にサッチャー元首相の顧問を務 めた保守党のジョン・レッドウッド議員(59)は、「英政府は両行の株 式を取得するのではなく、両行に資金を貸し出すべきだった。適切な 見返りと一緒に政府が公的資金を全額回収することに成功すれば偉業 だが、そうなる保証はない」と指摘した。

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