今日の国内市況:日本株反発、債券安-円は対ユーロで5週間ぶり安値

東京株式相場は反発。為替市場で 円相場がドルやユーロに対し弱含みで推移し、企業収益懸念の後退か ら電機や自動車、化学など輸出関連株に買いが優勢となった。保険や その他金融も高い。

日経平均株価の終値は前日比116円59銭(1.2%)高の9626円9 銭と、終値ベースで8月6日(9642円)以来の高値水準を回復した。 TOPIXは同7.38ポイント(0.9%)高の852.09。

17日の東京外国為替市場では、前日比で円安水準となる1ドル= 85円台後半、1ユーロ=112円台前半を中心に推移した。輸出企業の 採算悪化懸念が和らぎ、日経平均への寄与度が大きい輸送用機器や電 機のほか、化学、機械、精密機器、ガラス・土石製品などが高い。個 別ではホンダ、京セラ、TDKが日経平均のプラス寄与度上位。

輸出関連業種のほか、保険やその他金融株の上げも目立った。東 証1部業種別33指数で値上がり率トップだったその他金融について は、利息返還請求件数の低下が続いているとシティグループ証券がレ ポートで指摘、武富士をはじめアコム、プロミスなど消費者金融株が 買いを集めた。

午後の取引開始直前の日経平均先物の成り行き注文は差し引き 600枚の買い越し。一方、昼休み中の東証立会外取引で成立したバス ケット取引(222億円成立)では売り注文が優勢だったようで、午後 開始時に株価指数が水準を切り上げたのは、先物買いの影響が大きか ったと見られている。

この日午後、仙谷由人官房長官が菅直人首相の改造内閣の閣僚名 簿を読み上げた。野田佳彦財務相の留任など、ほぼ事前に報道されて いた通りの人事となった。

東証1部の売買高は概算で16億7212万株、売買代金は1兆2492 億円。騰落銘柄数は値上がり1206、値下がり324。業種別33指数は 29業種が上げ、電気・ガス、証券・商品先物など4業種が安い。

債券は反落

債券相場は反落。あすからの3連休前に投資家が新規買いに慎重 となる中、米国債相場の下落や株式相場の堅調推移を受けて売りが優 勢となった。長期金利は午後に一時1.075%まで上昇したほか、先物 相場は1週間ぶりに下げに転じた。

現物市場で新発10年物の310回債利回りは前日比1.5ベーシスポ イント(bp)高い1.055%で始まり、いったんは1.07%まで上昇した。 しかし、その後に買いが優勢となると1.05%まで戻したが、午後に再 び売りが膨らむと3.5bp高の1.075%まで上昇した。

市場では、民主党代表選で財政規律維持に前向きな菅直人首相が 再選されたことで、投資家が買いに動き始めたとの声も多い。実際、 政府・日銀が円売り介入に踏み切った15日以降、為替は1ドル=82 円台後半から3円近く円安に振れたほか、日経平均株価は3%強の上 昇となったが、310回債利回りはおおむね1.05%付近で推移している。

投資家が下期を見据えて債券残高積み増しに動く一方、21日には 利付国債が償還を迎えるほか、10月7日の10年債入札まで流動性供 給を除くと長期ゾーンの入札が実施されないことから、来週以降も需 給ひっ迫が続くとの見方が有力となっている。

東京先物市場の中心限月の12月物は前日比11銭安い142円15 銭で始まり、しばらくは142円20銭を中心にマイナス圏で推移した。 その後、午前10時前後に上昇に転じると一時は13銭高の142円39 銭まで上昇したが、午後2時過ぎ以降には再び下げに転じた。終値は 14銭安の142円12銭となり、1週間ぶりに反落して引けている。

円が対ユーロ5週間ぶり安値

東京外国為替市場では円が対ユーロで約5週間ぶりの安値へ下落 した。堅調な株価を背景に投資家のリスク志向の回復が意識され、低 金利の円から欧州通貨や資源国通貨に資金を振り向ける動きが強まっ た。

また、円は対ドルでも1カ月ぶりの安値付近で推移した。国内輸 出企業などの円買い需要が指摘されるなか、朝方は円がじり高となる 場面も見られたが、政府・日銀による円売り介入への警戒感が根強く、 円は1ドル=86円ちょうど付近の水準を維持した。

円は対ユーロで一時、1ユーロ=112円80銭と8月10日以来の 安値を記録。対オーストラリア・ドルでは一時、4カ月ぶりとなる1 豪ドル=81円台へ下落した。

17日の東京株式相場は反発し、アジア株も堅調に推移した。リス ク選好ムードが広がるなか、円はほとんどの主要通貨に対して前日終 値から下落。低金利で円と並ぶ調達通貨とされるドルもほぼ全面安の 展開となっている。

ユーロ・ドル相場は一時、1ユーロ=1.3146ドルまでユーロ高・ ドル安が進行。スペインが実施した国債入札が順調だったことなどを 手掛かりにユーロが買われた海外市場の流れが続き、8月11日以来の ユーロ高値を更新した。また、オーストラリア・ドルは1豪ドル=0.94 ドル台半ばまで上昇し、今週付けた2008年7月以来の高値に迫った。

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