ポルトガル:厳しい信用逼迫、歳出削減出遅れ-ECB資金に銀行依存

【記者:Anabela Reis】

9月16日(ブルームバーグ):ポルトガルは、財政赤字削減を加速 させる取り組みで、スペインとアイルランドに後れを取りつつあるよ うだ。JPモルガン・チェースは、ポルトガル経済が2008年の世界的 な金融危機のピーク以後で、最も厳しい信用逼迫(ひっぱく)に見舞 われていると分析している。

JPモルガンの欧州担当チーフエコノミスト、デービッド・マッ キー氏は電子メールで配布したリサーチノートで、「スペインとアイル ランドはこの年の財政目標達成に向けた軌道に乗っているようだ」と 評価。その一方で、ギリシャには「若干の遅れ」が見られるとしたほ か、財政目標達成にふさわしくない支出拡大ペースの結果として予算 削減の進展に乏しいポルトガルの状況は、はるかに気掛かりに見える と指摘した。

ドイツのメルケル首相率いる与党キリスト教民主・社会同盟(C DU・CSU)で金融問題の広報担当を務めるミヒャエル・マイスタ ー議員は9月14日のインタビューで、「市場に心配無用というシグナ ルを送る必要がある。われわれは構造的な問題に取り組んでおり、ポ ルトガルが対応を強化することが望ましい」と語った。

ポルトガル財務省が先月発表した今年1-7月の政府支出は利払 いを除いて5.7%増加したのに対し、この間の総収入は3.6%しか増え なかった。同国の09年財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は9.3% とユーロ圏で4番目に高い。政府はこの比率を今年7.3%に圧縮し、 12年の時点で欧州連合(EU)財政基準の上限である3%以内に抑制 したい考えだ。

JPモルガンのマッキー氏は、欧州中央銀行(ECB)が供給す る資金への依存が強まることで、金融機関が提供できる融資の償還期 間が短くなり、ユーロ圏の一部諸国の貸し出し基準が一段と厳しくな る恐れがあると懸念する。同氏は、スペインでは信用逼迫が「非常に 穏やかだ」としながらも、ポルトガルは与信状況が過去2年で最も厳 しく、アイルランドについても、銀行がECBからの資金調達を著し く増やせば、情勢が悪化しかねないと警告している。

---Editors: John Fraher, Jeffrey Donovan

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