菅首相:きょう内閣改造、「脱小沢」継続で挙党態勢に課題(Update2

菅直人首相は17日、民主党役員人 事と内閣改造を行う。幹事長には今回代表選を戦った小沢一郎前幹事 長に批判的な岡田克也外相を起用。仙谷由人官房長官も留任と報じら れており、党と内閣の要を小沢氏と距離を置く議員を配置する「脱小 沢」路線の継続色が濃くなった。参院で野党が多数派を占める「ねじ れ国会」に向け、今後の閣僚や党人事で小沢氏支持議員を含めた挙党 態勢を構築できるかどうかが焦点となる。

党役員・内閣改造をめぐっては、仙谷官房長官と野田佳彦財務相、 蓮舫行政刷新担当相、国民新党の自見庄三郎金融担当相の留任が固ま った、と16日の共同通信は報じた。総務相には前鳥取県知事の片山善 博慶応大大学院教授を充てることが固まったとも伝えている。また、 朝日新聞は17日付朝刊で、岡田外相の後任には前原誠司国土交通相を 充てることが決まったと報じた。

菅首相は午前9時からの閣議で全閣僚の辞表を取りまとめ、同日 中に内閣改造を行うことを明言した。民主党は午前11時から両院議員 総会を開き、首相が岡田幹事長のほか、玄葉光一郎政調会長の留任、 国会対策委員長に鉢呂吉雄氏を充てる人事を提案、了承された。

これを受け、政府は午後1時から菅首相と国民新党の亀井静香代 表との党首会談を開いた後、新閣僚の名簿を発表する。仙谷氏が閣議 後の記者会見で明らかにした。

ノーサイド

首相は両院議員総会で、今回の党役員人事・内閣改造について「代 表選が終わればノーサイドだ。力を合わせて日本の20年におよぶ閉塞 状況を打ち破っていく、改めてのスタートにしたい」と強調した。野 党時代を含めて3回目の幹事長就任となる岡田氏は「基本方針は公平 で透明な党運営だ。21世紀の日本の新しい政治を担える民主党を皆さ んとしっかりと作っていきたい」と結束を呼び掛けた。

上智大学の中野晃一・准教授は、岡田氏を幹事長に充てる人事に ついて「挙党態勢からは遠い態勢になった。短期的には世論の支持を うけるだろうが、小沢派からは不満が予想され、政権の不安定化につ ながる」と指摘。前原氏の外相就任報道については「安保、外交に関 心があり、外交日程が目白押しの状況を考えると経験の浅い人を岡田 氏の後任にするわけにもいかず、他に候補者はいなかったのだろう」 と語った。

代表選で小沢氏を支持した議員の反応はさまざまだ。鈴木克昌衆 院議員は今回の人事について「全体を見ないとよく分からない」と論 評を避けた。奥村展三衆院議員は「どういう人選をしようと一致結束 していくという基本を忘れてはだめだ。みんなが喜べるようにするの は難しい」と語った。いずれも両院議員総会終了後、記者団に語った。

奥村氏は、小沢氏が代表代行就任の打診を受けて断ったと報じら れていることについて「個人の考えだ。小沢先生も一兵卒でやってい くと言い切っているのだから、それでいいのではないか」と述べた。

脱小沢

これに対し、仙谷氏は会見で、今回の人事が「脱小沢」路線の継 続ではとの質問に対しては、「その種の批判は党役員人事全体、院内の 人事、閣僚の人事全体を見てもらえれば、分かってもらえるように首 相はいろいろきちんと考えているのではないか」と反論した。

岡田氏の幹事長就任に関しては「非常に能力は高いし、けじめが これほどしっかりしている人はいない。改革路線を推し進めるには大 変素晴らしいエンジン役だ」と期待感を示した。