米ジャンク債:07年以降初めて価格が額面上回る-景気懸念の後退映す

米国のジャンク(投資不適格)債 市場では、信用市場が機能不全に陥ってから初めて取引価格が額面を 上回った。投資家の間では、経済が再びリセッション(景気後退)入 りし、企業のデフォルト(債務不履行)が増えるとの懸念が後退して いる。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 高利回り債の平均価格は16日、2007年6月以降で初めて、額面1ド ルに対して100セントを上回る水準へと上昇した。08年12月には55 セントを付けていた。破たん懸念を背景にこの年12セントまで下落し たフォード・モーター債(2031年償還)の価格は、約5年ぶりに額面 を上回った。

景気拡大が続く兆候が示されていることから、最もリスクの高い ジャンク債への需要は増大。米ジャンク債の利回りは米国債利回りを 平均6.25ポイント上回っており、高いリターン(投資収益率)を求め る投資家の資金を呼び込んでいる。ブルームバーグのデータによれば、 ジャンク債の起債額は今年これまでで1722億ドル(約14兆7700億円) と、既に過去最高額となった昨年を上回っている。

BNPパリバ・アセット・マネジメントのグローバル信用ストラ テジスト、マーティン・フリッドソン氏(ニューヨーク在勤)は、「二 番底懸念は大きく後退し、価格は底値からかなりの回復を示した」と 述べた。

今月これまでのジャンク債のリターンはプラス1.95%、投資適格 級債はマイナス0.92%、米国債はマイナス1.18%となっている。米ガ ーマン・リサーチのクリストファー・ガーマン最高経営責任者(CE O)は、企業のデフォルトが減少すれば価格は過去最高となる可能性 があるとみている。