米国債:30年債利回り、上昇―追加緩和観測が後退

米国債相場は下落。30年債利回 りは1カ月ぶりの高水準を記録した。朝方発表された米週間失業保険 申請件数やフィラデルフィア連銀景況指数を受け、米連邦準備制度理 事会(FRB)による量的緩和の追加措置観測が後退した。

2年債利回りは過去最低に3ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01ポイント)内に迫った。FRBはこの日、償還期限2012年12 月―13年2月の国債13億7900万ドルを購入した。次回の連邦公開 市場委員会(FOMC)は21日に開かれる。

BNPパリバの金利ストラテジスト、セルゲイ・ボンダルチャク 氏は「経済統計は悪化しているようには見受けられない」と指摘。 「FOMC会合が近づいているが、発表される経済統計の内容が悪化 していないことから、FRBは量的緩和の発表を次回まで見送る可能 性がある」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨー ク時間午後4時19分現在、30年債利回りは前日比5ベーシスポ イント上昇の3.93%。同年債(表面利率3.875%、2040年8月償 還)価格は30/32下げて99 2/32。

30年債利回りは一時3.96%と、8月13日以来の高水準を記 録した。10年債利回りは4bp上げて2.76%。2年債利回りはほぼ 変わらずの0.48%。8月24日には0.45%と過去最低を付けた。

フィラデルフィア連銀景況指数

フィラデルフィア連銀が発表した9月の同地区製造業景況指数は マイナス0.7(前月マイナス7.7)。同指数はゼロが拡大と縮小の境 目を示す。同統計発表後に米国債は下落した。

また労働省が発表した11日に終わった1週間の新規失業保険申 請件数(季節調整済み)は前週から3000件減少して45 万件。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は45万 9000件だった。前週は45万3000件(速報値は45万1000件) に修正された。

8月の生産者物価指数(PPI)全完成品は前月比0.4%上昇 した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央 値は0.3%上昇だった。前月は0.2%上昇。PPIに反応し、償還期 限の長い国債は下落した。

対米証券投資

米財務省が発表した7月の対米証券投資統計によると、中国は引 き続き世界最大の米国債保有国。保有額は8467億ドルに増加した。

中国は2009年7月に米国債の保有額が9399億ドルのピーク に達した後、これまでに保有額を10%縮小した。

モルガン・キーガンの債券セールス・トレーディング・調査責任 者、ケビン・ギディス氏は「わずかな利回りにもかかわらず、ドル建 て資産に対する海外からの需要が強いことに違和感を覚える投資家が いるかもしれない」と述べた上で、「今のところ、ドル建て資産以外 に資産の振り分け先がないということだ」と説明した。

米国債保有額2位の日本は2.2%増やして8210億ドルと、日 本としては保有額が過去最大に膨らんだ。

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